【第5回】今、求められるQA部門の体制の構築について

前回に引き続きQA部門の存在について
4.2 QA部門による“管理”を叶えるために~コミュニケーション~
QA部門は製造所全体を“管理”していかなければならず、適切に内外とのコミュニケーションを図れる能力と環境が供えられ、時間も含めた内容の進捗管理が適切にできることが重要であると考える。
なお、個人個人として円滑にコミュニケーションが図れる能力があることに越したことはないが、もしQA部門の中でも得手不得手があるのであればQA部門や他の部門と協力しつつ内外のコミュニケーションが円滑に出来る状態をQA部門としてコミとして有していれば良いと考えられ、そのため内外とのやりとりにおいては、コミュニケーションが取れる者をQA部門内で適切に配置することや他の部門の者などと連携しつつ、組織としてコミュニケーションを取ることが出来るように考えていかなければならないのではないだろうか。
また、進捗管理についても、QA部門の中で、中心的に進捗管理を行う者、補助する者などにより組織として進捗管理が出来ていれば良い。
そもそもコミュニケーションを円滑にするようなツールや進捗管理においてツールなどを使用するなど、積極的に電子化、自動化も図らなければならない時代になってきていると考える。
最近、QA部門などの人材不足についてよく耳にする。
しかし、単に人材を確保するだけで良いのだろうか。
MESやLIMSから始まり文書管理や変更・逸脱その他のあらゆるイベント管理について、人に置き換えられるところや人が管理するより合理的・効率的に行える部分は積極的に電子化・自動化を考えるべきではないか。また、電子化・自動化によって特にDI管理の観点からもQA部門への負担が軽減できる可能性もある。
そもそもの業務や手順も合理的・効率的にしながらQA部門その他の連携部門などとのやりとりや進捗管理のし易さも求め、さらに電子化、自動化を駆使する必要がある。
また、そもそもコミュニケーションや進捗管理が適切に出来る環境・風土も必要であろう。
その組織が利益に追われ、品質を蔑ろにしている場合、そもそもQA部門がコミュニケーションを取りたくても取れない、変更・逸脱がされているのに情報が入らない、入ってきたとしても対応しない・できない、QA部門として改善などの進捗管理をしていきたいが、製造、試験検査の部門が適切に対応できないなど、そもそも適切なコミュニケーションや進捗管理もできない可能性がある。
このように、QA部門として適切な活動が出来るようにするためには、人員の確保もさることながら、手順等の合理化、電子化・自動化の活用、組織としてコミュニケーションや進捗管理なども含めて適切に業務が出来る環境・風土を製造所内に構築することが今、特に求められているのではないだろうか。
4.3 QA部門による“管理”を叶えるために~内外資源の活用~
コミュニケーションや進捗管理が出来たとしても、実際にQAに関する各種業務を動かしていく場合、専門的な知識・経験・能力が必要となる。
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