【第6回】ハラルの基礎とハラル認証、イスラム教徒マーケット分析

ハラル認証の対象商品とは【食品ハラルビジネス進化論~ハラル認証原料編】

こんにちは、ハラル・ジャパン協会の川本です。春は食品展示会が多く開催される季節でもあり、当会としても現在進行形でお世話になっている方々や、ハラルビジネスへの参入をご検討される方など新たな出会いがあったりします。 自ら世界に目を向けるメーカーの製品は胸を張って海外に紹介できるものが多いです。 批判を受けることを覚悟して敢えてお伝えするなら、日本の技術を真似されてイマイチな海外製品が跋扈している国々に、日本の独自性と高品質を適正価格で使っていただくことが肝要と考えています。出遅れた分は堂々と品質で勝負して本物とは何かを海外の方々に分かってもらいたいところです。

今回は第6回となり、全体の折り返しになりますが、よろしくお願いします。新人の方々や異動した方は職場にも慣れて3か月目となり、意欲も増していることでしょう。一緒にハラルビジネスを勉強・理解して今後を見据えて売上を拡大していただければ幸いです。
今回は「ハラル(ハラール)認証の対象商品は?」を解説していきます。イスラム諸国でも国によって対象商品が違うことをまずは理解してください。

時代と共に変わるハラル認証の対象商品

イスラム教が誕生して約1400年、ハラル認証ができて60年と少しですから、時代によりハラルの対象範囲が違うことは理解できると思います。
また、昔はなかったけれど今あるモノやサービスについては常にハラル性が議論されています。例えば、遺伝子組換え技術を使用した製品はハラル?それともハラルではない?はたまた、携帯電話の電磁波は?と、ハラル認証は時代によって変化し、進化するものだと考えるといいと思います。ただし、以前にお伝えした通り畜肉が一丁目一番地であることはイスラム諸国共通で変わりません。
ハラル認証のメインは「口に入れるもの」、つまり食べ物です。「食品・健康食品」などがメインに展開されています。そして、その次に来るのが「肌につけるもの」。化粧品や生活用品などの製品群になります。最後に、肌着などの「身に着けるもの」。体に触れるハブラシや製品のみならず、それらに触れるパッケージ、包装なども対象になるのです。
現在のところインドネシアのBPJPH認証においては世界で一番ハードルが高い認証となっています。工場施設についても独自の厳しい規格があり、包材の成分に対しても要求があります。その他の国への波及はまだわかりません。そうした完成品に使われる原材料は、今後ますますハラル認証の取得を要求されることが多くなってくると考えられます。
前回解説した東南アジア、南西アジア、そして中東の一部の国が主な対象で、特にマレーシア、シンガポール、インドネシアを筆頭に、タイ、ベトナム、フィリピンでもハラル認証が必要とされています。後者の3か国は、加工したものをインドネシアやマレーシア、シンガポールに輸出するというビジネスが確立されたことに起因します。

 

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