【第21回】Operational Excellence 実行の勘どころ 、Analyze分析フェーズで何するの? (その2)

【 プロセス分析の方法 】(続き)

2)詳細分析、機能横断マップによる価値流れ、ボトルネック分析
 Analyze分析フェーズは、プロセスの深堀りです。業務プロセスはインプットからアウトプットまで、障害なく、決められた作業がスムーズに進むことがベストです。複雑な工程やスムーズに次工程に進まない場合、作業工程には何か問題があることになります。これらを機能横断マップ(スイムレーンマップ)により分析します。このマップはLSSプロジェクトでは必須です。
 <図21-1>は中途採用の応募、選考、面談プロセスの例です。候補者が応募してから採用通知を受け取るまでの現状(As-Is)プロセスを機能横断マップで示しました。縦軸に登場人物、横軸は時間軸、業務や判断を長方形のボックスで示し、順番に矢印で繋ぎます。マップができたところで、NVA、ボトルネックや問題・課題などの情報を加えていきます。俗人的なプロセス、過去からの引き継ぎ事項など、いくつかの改善ポイントが見えてきます。

<図21-1 機能横断マップによる現状(As-Is)プロセスの深堀り>

 次に<図21-2>に示すように、あるべき(To-Be)プロセスマップを作成します。現状(As-Is)マップのNVAとボトルネックを解消するだけで、とてもスッキリしたシンプルなプロセスになります。このシンプルなプロセスを直ぐ実行できるかどうかは別です。プロセスを深掘りし、VA/NVAを視覚化、As-IsとTo-Beマップの両方を作成することにより、ギャップが見えてきます。原因・課題が明確になり、プロジェクトが一歩前進するでしょう。

<図21-2 機能横断マップ、あるべき(To-Be)プロセスマップ>

 プロセスマップの作り方は、<図21-3>のように壁に横長の紙を貼り、約5~8名のグループでワイワイ・ガヤガヤ(ワイガヤ)方式で付箋とマジックでマップを描くことをお勧めします。PC上で綺麗に作るよりも、皆で作ると参画意識、情報共有でき、いろいろなアイデアが出るものです。NVAの見つけ方も、ゲーム方式で意見やアイデアを競ったり、積極的に意見を言ってもらったり、ワイガヤ方式で楽しく進めると良いです。実際に実行できるかどうかは別で、ここでは参加者の意見や考えを聞きだすことが1つの目的です。 

<図21-3 皆で作成するプロセスマッピング>

 

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