エッセイ:エイジング話【第43回】

長寿番組も進化する:遠くへ行きたい

 2022年4月に成人年齢は18歳となりました。私は成人になるまで国外へ出ることはありませんでした。成人前に外国生活を体験をした人と、そうでない私とにあるギャップと言うか感性の違いへ話を進めます。
成人に成って初めて異国を訪れたとき、現実とは別世界があると気付きました。そして今私は、現実からふと離れ遠く行きたくなります。
 ハワイで生まれた父は日本の小学校へ入学に帰国するまでの幼少期を、異国の島で過ごしました。父が帰国した頃、日本各地で銀行倒産が相次ぐ昭和の恐慌時代であり、その後の戦時下は、現在とは全く異なる環境で過ごしています。
 もう1人、私と同世代のいとこは十代終わりにスウェーデンを単身旅行しており、その現実離れした体験を聞き北欧をいつか訪れたい憧れを持ちました。二人に共通するのは、現実を少し離れた視点から見れる独特の感性があり、私とはかなり違うと思っていました。
・・・
 日曜日の早朝「遠くへ行きたい」が主題歌として流れる長寿番組を偶然見る機会がありました。なにしろ、先日の放送だった 「2616回京都伏見~祇園楽しく涼む夏の都めぐり」には、以下の写真で画面下にテロップが出ました。

     引用:「遠くへ行きたい」2616回京都伏見~祇園楽しく涼む夏の都めぐり 2022年7月3日(日) 06:30~07:00 日本テレビ
 
 週一の放送で、年末年始を除いて年50回とすると、な・なんと52年を越えて放映され1970年代にスタートしたびっくりするくらい長寿番組なのです。
 1,000回記念番組を、だいぶ前に観た記憶が蘇りました。関西地方は読売TVから放映されており、今年見た放送回も製作としてyTV=読売TVを示すテロップが映りました。
 当時は、日曜夜の放送で月曜に旅行好きな友人と感想を話したのを思い出しました。このときの友人とは、永六輔(えいろくすけ)さんが番組で訪問した能登半島を旅行しました。このときに泊まったのが石川県手取温泉(てどりおんせん)でした。温泉宿の横には手取川が流れており同名を冠する清酒を見かけると、あの風景が蘇るのです。

辛口なレポートするスタイルは斬新であり、後の番組スタイルへ影響を与えたと振り返ります。

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