海外工場建設プロジェクトの進め方 10回シリーズ【第7回】

2021/03/26 施設・設備・エンジニアリング

塚田 進

 
第7回:契約書の注意点

さて、設計施工会社が決定すると、実施設計がいよいよ始まります。設計施工の引合資料で要求事項が100%確定している案件は皆無です。よって、設計施工会社が決定したら、速やかにキックオフミーティングを開催し、施主側と請負会社側の直近のアクションを確認しましょう。海外案件ではこれらのアクションをFront End Action ListにまとめWeeklyで互いに確認してゆくことが重要です。ともするとあまり進捗がないままであっという間に最初の1ヶ月が終わってしまいますので、引合図書をスタートポイントとして、その中身を発注者と設計施工会社のエンジニアが優先順位を明確にしつつ実施設計用条件を確認してゆきます。

プロジェクトを予定通りに完成させるためには構造躯体設計が最優先です。よって、まずは階高と柱スパンの決定を急ぎましょう。その意味では引合資料作成段階でその要素を客先と基本設計コンサルタントの間でそれらについて確信を持てるぐらいには議論は完了させておきたいものです。 追加土質調査が必要な案件では、並行して請負会社にて平行して土質調査を実施してもらいます。


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海外工場建設プロジェクトの進め方-VOL.7

執筆者について

塚田 進

経歴 株式会社シーエムプラス 執行役員。
1級建築士、認定コンストラクションマネージャー(日本CM協会)。
1983年大手エンジニアリング会社入社。大型EPC案件の土木・建築を中心とした国内・海外プラント設計、海外現場管理を経験。エンジニアリング マネージャー、建築部部長代行を経て、2006年同社インドネシア法人社長に就任。700余名の現地社員を率い2014年まで企業運営とインドネシア国内中小案件をリード。海外駐在は、インドネシア、UAE, タイ、イラン、中国、カタール等、延べ15年以上に及ぶ。2016年株式会社シーエムプラスに入社。 国内外固形製剤工場、食品関連工場、医療機器製造設備等において顧客側コンサルタントとしてプロジェクトマネジメント業務(基本設計、ゼネコン引合い・評価、遂行管理等)に従事。2018年4月より現職。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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