海外工場建設プロジェクトの進め方 10回シリーズ【第2回】

第2回:工場具体化検討(基本設計段階)
さて、建設する土地候補が決定したら、具体的に工場レイアウトを土地に合わせて決定してゆきます。この時期を概念設計段階、もしくは基本設計段階と呼びます。 場合によっては、この段階ではまだ手付金などで土地契約を保留しつつ複数候補地でレイアウト検討されることもあるでしょう。 レイアウト検討には、その国の建築関連法規と工場レイアウトを熟知した専門家に依頼することが必要です。そのニーズを満足するサービスを提供できる人材が揃っている日系ゼネコンも少なくありませんが、工事まで発注することを約束できない段階では、弊社のようなコンサルタントにご依頼される企業様も多いです。工場のプランニングを進める上でその国の建築関連法規には注意を払ってください。アジアの国々はまだまだ法整備が十分ではありませんが、日本で工場を建設する場合に考慮しなければならない設計条件の要求事項は、ほぼそれらの国にも存在すると考えておいた方が良いでしょう。国によっては文化も建築要求も異なりますので、日本の基準で設計しておけば大概大丈夫だろうと油断してはいけません。
モスレムが大多数を占める国では工場レイアウトに彼らの礼拝行動への配慮もかかせません。また、乳児を持つ女性労働者のための搾乳室が必要という国もありました。構造設計で採用される安全率が世界標準よりも厳しい(日本より安全側)または、小さい(日本より経済側)国も存在します。また、避難経路要求については日本の基準より厳しい国もあります。シーエムプラスではアセアンの国々に提携パートナーネットワークを構築し、基本設計で必要な法的要求事項をいつでも確認できる体制をとっております。
------
この記事のつづきは、以下サイトにて無料で閲覧できます。
コメント
/
/
/
コメント