製薬会社MRとは一体何か?【第10回】

【MRの成功話】これだからやりがいがある!エピソード


GMP Platformに10回目の記載となります。
MR→コントラクトMRからヘルステック企業を経て起業し、現在はYou Tubeチャンネル ( にしまファーマ ) を運営しながら、医療系人材紹介会社を経営しております。

前回の第9回では「MRのやりがい」をテーマに、私のMR時代の体験をお話しました。

今回のテーマはMRの仕事の特性的な観点から、MRが大変なお仕事である一面をご紹介していきます。
(辛い、の定義は仕事が大変という意味での辛い、ではなくMRという仕事にはちょっと変わった一面がある、と捉えてください)

5つ、ピックアップしてみました。
 

1.運要素がとにかく多い
どの仕事にも配属された部署や営業所で、どのような人間関係があるかなど、運要素は多いです。
MRの場合は、配属営業所は全国ランダムで担当エリアもランダムになります。

よって、

担当領域、担当製品、担当する医療機関、担当する医薬品卸、営業所の上司や同僚、など運要素が様々あります。

MRの場合はルート営業だったり地場の卸業者とも関係が深い特性から、尚更「与えられた場所」に依存する傾向が強い仕事です。

◎勤務地
勤務地はMRをしていく上では切っても切り離せません。
全国のMRは、勤務地がランダムであることを受け入れた上でMRやっています。
他業界などを見ていると、勤務地を志望しても貰える給料が変わらなかったり、勤務地にもある程度選択権がありますが、MRの場合だと勤務地は全て会社任せ。
改めて、勤務地のランダム性というのは怖い環境だなと思ってしまいます。

部署異動して内勤の本社スタッフを経験しても、製品構成や営業戦略変更の影響で、10年後いきなり現場に戻された先輩もいました。

※私がMRしていた頃に比べると、コロナを経て人の異動は以前ほど頻繁ではなくなっているようです。色んな土地で暮らしたい方ならむしろ会社のお金で動けるのでメリットですらあるかもしれません。

 

2.顧客との関係構築に気を遣う
◎通常の法人営業よりも「村社会」的な適応能力が必要
クリニックもそうなのですが、大病院へのMR活動もなかなか特殊な努力をしていたなと振り返ります。
ステークホルダーへの下ネゴ、ですね。

具体的には
・医局内の上下関係(肩書外のところに力学があったりする罠)
・診療科間、薬剤部との関係性
 (バランス見ながら新薬が最短で採用されるルート導く必要性)
・看護部や事務方との連携(ここ雑だとまじで痛い目見ます)
といった方々とのやりとり。

賢いMRはこの相関関係の解像度が高いです。

◎顧客である医師がとにかく忙しすぎる
MRが日頃営業をかける医師は、多くが「処方権を持つプレイヤー医師」だと思います。
となると、患者さん対応が彼らの実務になるわけですが、これが非常に流動的です。
・アポをもらったけど、急診でキャンセル、1時間以上待たされる
・折角お話できても「ごめん5分で」「呼ばれちゃったから悪いけどここで…」
 と切り上げなんてこともよくある事。

そんな中で時間を割いてくれること自体に感謝する必要がある訳ですが、同時にそのような事態に合わせて「5分バージョン」「沢山時間もらえた時の展開」など事前にイメージしてから面談に臨む必要がある。

これは時間をきっちり確保して商談ができる通常の営業とは大きく異なり、難易度も高い特徴だと思います。
 

 

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