いまさら人には聞けない!微生物のお話【第20回】

11. 滅菌工程の日常の管理と製品の出荷

ISO11135:2014では「日常監視及び管理の目的は、バリデートし、定められた滅菌プロセスがその製品に適用されていることを立証することである。」 としています。言い換えますと、通常の滅菌においては、バリデーションと同じ状況が再現できるようにプロセスをコントロールし、それを記録することが必要、ということになります。

これは滅菌工程パラメータ(温度、湿度、圧力、時間、減圧工程・加圧工程 など)に加え、バイオバーデン、環境微生物、製造管理などの状態もバリデーション時と同等であることを確認することを意味しています。もちろんいずれもある幅の中での変動はありますが、それぞれを継続的にモニターすることで、変動幅と傾向を的確に把握し、適合性を判定することが必要です。

注意点として、滅菌工程パラメータとしては通常規定しない要素の継続的なモニタリングがあります。たとえば減圧工程での規定圧力までの減圧に要する時間やEO滅菌におけるガスの投入に要する時間などです。これらをモニタリングすることで、真空ポンプの劣化やEO供給ラインのストレーナーの汚れに伴うトラブルを事前に回避することができます。

また日常点検として、ガスケットの汚れや亀裂のチェック、温度センサーのキンクや断線の確認なども重要なポイントです。これらは滅菌時の作業前点検として実施/記録するとよいでしょう。

製品の出荷判定については、自社の手順書に基づいて実施することになります。ISO17665-1には、次の要求事項が記載されています。

11.1 滅菌からの製品のリリース
記録のレビュー及び滅菌プロセスからの製品リリースの手順をあらかじめ定めなければならない。この手順には,滅菌プロセスが適合したと判定するための要求事項(9.5.2 及び該当する場合10.3 参照)を含めなければならない。要求事項に合致しない場合は、製品は不適合とし、4.4(不適合品の管理)によって取り扱わなければならない。

ここに要求されている通り、出荷判定については自社のQMS文書の中で規定しなければなりません。出荷判定に責任を持つ人は、その手順書に従って滅菌工程ならびに環境微生物などの関連の結果をレビューし、すべての結果が出荷基準を満たすと判断された場合、出荷可と判定します。 

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