インドについて(2016年版)【第2回】

2016/07/21 その他

宗教について
アンドラプラーデ州、テランガナ州の両方の州都であるハイデラバードは、イスラム教徒が多いところです。ライチュール市もハイデラバードと同様イスラム教徒の多い町として知られています。ライチュール、ハイデラバードとともに、イスラム教徒とヒンズー教徒がほぼ半々と言われています。ライチュールの町中を歩いていますと、黒い服を来て、顔を隠した女性、黒い帽子をかぶった男性を良く見ます。確かに他のインドの町に比べてイスラム教徒の数が多いと思います。
 
私の訪れた原薬工場は、経営者がヒンズー教徒で、ヒンズー教の小さな寺院が工場の中にあります。専属のヒンズー教の聖職者がいます。敬虔なヒンズー教徒であるこの会社の重役さんは、毎朝出勤するとこの寺院でお祈りをささげています。私もお祈りに付き合いました。祭壇に向かうときには靴を脱ぎ、祭壇の前にある鐘を鳴らします。それから祭壇に向かってお祈りをささげます。祈った後は、祭壇の周りを1周歩いて回ります。この寺院の天井下には、猿の神様の像が10個ほど飾ってあります。見ると日本の見ざる、聞かざる、言わざるの格好をした猿の神様もありました。日本の3猿神の起源はインドにあるとのことです。お祈りが終わると、聖職者が手のひらに聖水を数mLたらしてくれますのでこれを頂きます。なにがしかの現金を聖職者に献金して仕事場に向かうことになります。脱線しますが、インドの神様は日本にも伝わってきています。七福神の大黒天はインドのマハーカーラ神(大いなる暗黒神)、毘沙門天は、財宝の神、クベーラ神、弁財天が、芸術学問の女神のサラスヴァティー神から来ているといいます。また、吉祥天が、女神ラクシュミー。聖天が、象の神ガネーシャ。阿修羅は、悪魔のアシュラ。などなど。

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執筆者について

森川 安理

経歴 アンリ・コンサルティング 代表。
大学修士課程で有機化学を専攻後、1977年旭化成工業(株)入社。スクリーニング化合物の合成、プロセス化学研究に一貫して従事。この間薬学博士号取得。その後、医薬原薬の工場長を10年経験。工場長として、米国、イタリア、豪州、韓国の当局の査察および、制癌剤を中心にする治験薬の受託生産を経験。旭化成ファインケム(株)を2013年2月末退職。2013年3月より現職。
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