医薬品製造工程における逸脱管理とヒューマンエラー対策
★特に重要となる教育訓練や手順書・文書管理、リスクマネジメントの観点から解説
講演者
エイドファーマ
代表 高平 正行 氏
日程
2019年4月9日(火)10:30-16:30
受講形式
オフライン
開催場所
みなとみらいグランドセントラルタワー6階 シーエムプラス本社 セミナールーム
開催概要
●会場:みなとみらいグランドセントラルタワー6階
(株)シーエムプラス本社 セミナールーム
●受講料(昼食付):1名43,200円(税込)
1社2名以上同時申込の場合,1名につき32,400円(税込)
●申込締切:2019年4月1日(月)15時まで
●講演資料:弊社にてテキスト(印刷物)を用意し、当日配布いたします。
●よくあるお問合せ一覧はここをクリック
【セミナー内容】
■セミナーポイント
医薬品製造におけるヒューマンエラー・逸脱発生には、品質保証の仕組み(システム)作りによるところが大きいが、重要な点は、管理者のみならず現場で作業する作業員一人ひとりが日々「常に良い医薬品を造り」そして「益々質を高めること」を常に心がけることに尽きる。
本セミナーでは約30年以上医薬品の製造現場や品質管理/品質保証の最前線における経験に基づき、医薬品製造過程におけるヒューマンエラー・逸脱事例や未然防止策について、特に重要となる教育訓練や手順書・文書管理、リスクマネジメントの観点から説明する。製造工程管理者や試験責任者は、日常発生している様々な事象に対し注意深く耳を傾け、鋭い感性を持つ必要がある。そしてあらゆる事象が、製品にどのような影響を与えるかについて、常に積極的に注意深く関心を持つことが重要である。
GMPを経験や感性に頼るのではなく、リスク管理や傾向分析等の手法を用い、合理的・効率的に発生事象の分析等を行い、不良品等が発生しないような改善策を考えること。そして、不幸にして不良品を発生させた場合には、是正措置や予防措置(CAPA)を適切に実施し、知識を積み上げることが重要である。また、ミス等があった場合は、原因を徹底して排除し、適切な逸脱対応を考えておく必要がある。作業者が工程の異常等を感じることが出来るような指導や教育を行うとともに、異常等を感じた場合には直ちに責任者等に報告されるようなシステムと職場の風土(品質文化)作りが重要となる。
■習得可能な事項
・ヒューマンエラーの発生原因と対応
・逸脱管理と発生時の対応、教育訓練
・逸脱対応のための文書管理、記録管理
・教育訓練の方法と品質リスクマネジメント
・CAPA(逸脱是正措置と予報措置)対応
・データインテグリティ
・品質文化(Quality Culture)
・GMP省令改正
■セミナーキーワード
逸脱管理、ヒューマンエラー、変更管理、GMP省令改正、品質リスクマネジメント(QRM)、GMP教育と文書管理、自己点検、データインテグリティ(DI)
■セミナー項目
1.GMPの目的とヒューマンエラーの防止
1)GMPの3原則及びGMP省令改正
2)ヒヤリハットとハインリッヒの法則
3)逸脱変更管理について
4)トラブル事例と対策
・製造指図書・記録書の不備
・不良品の取扱いの間違い
・機器の取扱いの誤り
・包装工程捺印不備等
・連続運転による加熱事故
2.教育訓練について
1)教育面での対応(正社員、派遣社員、委託先業者も含めて)
2)教育訓練の実効性の評価
3)教育訓練プログラム
4)ヒューマンエラーをなくすための効果的な教育訓練について
3.ヒューマンエラー防止のための文書管理
1)GMP文書・記録の必要性
2)国内法規制が求める文書管理
3)海外法規制の要請する手順書・記録書
4)文書監査におけるヒューマンエラー
5)コンピューター化システムにおける文書管理と逸脱防止
6)データインテグリティ(DI)の不備と文書管理
7)手順書・製造記録の不備と3極当局指摘事例
4.逸脱事例と未然防止
1)逸脱とは
2)逸脱対応へのリスクマネジメントの重要ポイント
5.記録の重要性とヒューマンエラーの防止
1)記録の重要性について
2)SOPの必要性と記載事例
3)生産現場におけるヒューマンエラーと防止策(人間の介在とミスの発生)
6.原薬・製剤・包装工程における逸脱管理と品質確保(事例)
1)目的と対応
2)ヒューマンエラー発生の原因と対応(ソフト、ハード両面から)
・更衣室で着衣の状態確認
・原料のサンプリングミス
・クリーンルームの排水口の不備
・蛍光灯のカバー
・木製の作業台
・品質管理(天秤、洗浄瓶のラベル管理)
・封緘用テープの剥がれ事故と原因
・個装箱「捺印なし」混入事故による回収
・点滴静注用製剤外袋内毛髪混入
・バイアル瓶の中にガラス片が混入
・封緘証紙浮き上がり(その他の逸脱事例)
・仕込み間違い、バルブ操作ミス、温度管理逸脱
・毛髪、異物等、金属異物、ガラス片等混入
・設備異常、作業エラー
・異品種混合:他社品錠剤、A錠中のB錠剤回収
・洗浄不良(ヒューマンエラー、SOP不良)
・錠剤割れかけ、錠剤剥離、破損事例
・含量低下、造粒異状
・個装捺印なし苦情
・品質システム不備によるヒューマンエラー
7.是正措置と予防措置(CAPA管理)の重要性
8.PQS活動と連動した品質リスクマネジメント
1)品質リスクマネジメントシステム(QRM)とヒューマンエラー・逸脱防止
2)製品ライフサイクルにわたる
継続的な品質改善と品質文化(Quality Culture)の醸成
<質疑応答>
※一部、内容変更の場合あります。予めご了承ください。
【高平 正行 氏】
■略歴
1979年塩野義製薬(株)入社。製薬プラントの立上げ、医薬品製造管理者、合成研究等の製造業務を経て、品質保証部へ転出。信頼性保証本部 品質保証部 次長として、GMP統括管理、GQP品質保証業務(出荷判定、逸脱・品質不良、変更管理、苦情・回収)、国内外にある自社製品関連170箇所の製造所のGQP/GMP/QMS/CMCの信頼性保証、医薬品・診断薬・医療機器製造所のGQP/GMP/QMS適合性監査などを約10年間統括する。また、医薬品医療機器総合機構の一変・軽微変更、製品管理業務、国内外の医薬品品質保証ガイドライン等のカスタマイズ化にも従事する。
2011年12月より(株)エースジャパン 取締役 製品戦略担当。医薬品の原薬、中間体を中心とした品質保証、製造・試験、製造販売管理全般にわたり統括。2016年6月より現職。
現在、国内外当局査察対応、各国GMP規制対応、GMP監査対応、3極GMPレギュレーションの解説、原薬及び不純物ICHガイドラン、洗浄バリデーション、高生理活性物質の封じ込め、ハザード物質取扱い、変更管理・逸脱管理、GMP教育、薬事申請等に関し、講演、執筆活動を展開中
■専門
・GQP/GMP/QMS/CMC品質保証全般、医薬品製造管理・品質管理、
・国内外原薬/製剤メーカーGMP監査及び査察対応
・国内外監査等品質保証業務全般
■本テーマ関連学協会での活動
・特定非営利活動法人 医薬品・食品品質保証支援センター(NPO-QA)理事
・(株)シーエムプラス 提携コンサルタント
・日本製薬工業会ICHプロジェクト委員会研修
・財団法人日本公定書協会研修等
■注意事項(予めご了承の上、お申込み下さい。)
【申込時】
●受講料はセミナー開催5営業日前の15時までにお振込み下さい。
●定員に達し次第、申込を締め切ります。
●最小開催人数3名に満たない場合、中止とさせて頂きます。
●講師及び当社のコンペティターの場合、受講をお断りする場合がございます。
【セミナー当日】
●名刺を以て受講券とします。お忘れなきようご持参ください。
●録音・録画(静止画・動画)行為は固くお断りします。
●講義中のパソコン・携帯電話等の使用をお断りします。