試験室管理のポイント
~重要な項目とその対応について具体的事例を交えて解説~
サンプリング数の増加、OOS/OOT管理にどう対応する?
GMP省令改正、QCの役割も踏まえて試験室管理について解説します
講演者
株式会社ミノファーゲン製薬
顧問 脇坂 盛雄 氏
日程
2021年11月30日(火)10:30-16:30
受講形式
オンライン/オフライン
開催場所
みなとみらいグランドセントラルタワー6階 シーエムプラス本社 セミナールーム
開催概要
1社2名以上同時申込の場合,1名につき35,200円(税込)
●申込締切り:2021年11月19日(金) 15時まで
●講演資料:弊社にてテキストを用意し、当日配布いたします。
●よくあるお問合せ一覧はここをクリック
■Web受講の場合:
●受講料:1名46,200円(税込)
1社2名以上同時申込の場合,1名につき35,200円(税込)
●申込締切り:2021年11月19日(金) 15時まで
●講演資料:テキスト送付先にご記入いただいた住所に郵送いたします
●Web(オンライン)セミナー申込要領を必ずご確認ください
■セミナー開催主旨
本セミナーは試験室に関係する重要な項目を理解するために、QCの方、並びにQAの方にはぜひ知って欲しい項目を取り上げている。内容が盛りだくさんになっているが、ご自分の知識のチェックリストとしてもご活用いただき、ご所属先の弱い箇所を、ぜひ皆様の力で強化していただきたい。また、QCは試験を行うところと思っている方がいらっしゃるが、それは「Laboratory」、皆さんは「Quality Control」であることを自らの誇りとし、単なる試験オペレーターではなく原料、資材、製品を保証することを考え、改善できる方になって頂きたい。
また、そのQCの負担が増えているが、QC業務はどのように効率を図るかが難しい。価値が乏しい個所を減らして、効率を図り、もっと価値ある業務にシフトさせるためにもQC業務の真の理解が必須である。セミナーでは効率化の観点からも解説を行う。
■セミナーポイント
試験検査業務については、PIC/S加盟のために浮かび上がってきたギャップをもとに対応する必要性がある。
本セミナーでは、GMP省令の施行通知の6つのギャップ、そしてGMP省令に盛り込まれた試験検査管理室に関係する「参考品/保存品/原料/資材の保管」、「年次安定性試験」、「原料メーカーの管理」、「製品品質照査の内、試験検査に関する項目」について、実際の事例を紹介しながら理解を深めていただき、対策を学んでいただく。また、全梱の同一性確認の対応案の紹介も行う。
さらに、PMDAのGMP適合性調査における試験室管理の不備による製品回収について取り上げ、注意点を紹介する。また、FDAが特に注目するデータインテグリティについても取り上げた。GMP省令改正の骨子についても紹介し、今後QCはどうすべきかを考えたい。
福井県と富山県の製薬企業のQCが適切にOOS、データの扱い、安定性試験について、知識と理解を深めていれば、問題を防げたのではないかと思われる。第三者委員会の報告から検証する。
■習得可能な事項
・6つのギャップ
・年次安定性試験
・参考品/保存品/原料/資材の保管
・OOS/OOTの管理運用
・全梱の同一性調査
・データインテグリティ
・GMP省令改正
■セミナーキーワード
GMP省令改正、PIC/S GMPガイドライン、年次安定性試験、原料の使用期限、Annex8、Annex19、データインテグリティ、OOS
■セミナー項目
1.PIC/S GMPガイドラインについて
1)PIC/S GMPガイドラインの位置づけ
2)GMP施行通知に6つのギャップ反映
3)PIC/S GMPガイドラインを知る
2.PIC/S GMPガイドラインの同一性確認(全梱包の確認試験実施について)
1)PIC/S GMPガイドラインで求めること
2)PIC/S GMPガイドラインの同一性確認のバリデーションの考え方
3.アネックス8「原料及び包材のサンプリング」の各条について
4.全梱包の同一性確認
1)相手先製造所の品質保証体制の確認
2)均質性の確認
3)流通段階の確認
4)受け入れ時の保証
5.均質性の確認
1)原料/製剤の均質性評価
2)受け入れ時のロット毎の均質性確認
3)縮分による均質性の確認
6.確認試験の簡便法
1)ラマン分光
2)近赤外
3)ラマン分光と近赤外の比較
4)種々の問題点への対応(アルミ包装/先行サンプル/添付サンプル)
7.PIC/Sのサンプリング数増加対応への具体策
1)具体策の作成(計画)
2)実施
3)省略
8.サンプリング室の管理
1)ハード面とソフト面
9.サンプリングの考え方と方法
1)サンプリングの基本的な考え方
・現場を知る
・製品を知る
・統計を知る
2)サンプリングのSOP
3)サンプリング者の研修
4)サンプリングの記録
5)試料の縮分
6)サンプリングを製造現場に任せる場合
10.生データ/記録/ログ管理
1)生データと記録
2)測定装置のログ管理
11.試験検査のレビュー
1)試験検査結果のミスを防ぐ仕組み
2)ミスの事例とその対処
12.保管方法(必要によりミニチュアの作成)
1)保管量の確認とSOP化
2)ミニチュアの作成
3)保管場所の確保
4)無駄な保管の廃止
13.安定性モニタリングの実施と問題点
1)要求事項(GMP施行通知)
2)室温なりゆきと25℃×60%の対応違い
3)安定性モニタリングで規格外の場合の対応(25℃×60%)
4)「当面、申請条件の長期保管条件・・・」の今後の取り扱いに関する動き
14.原料及び資材メーカーの管理
1)評価(新規・変更時・日常)
2)取り決め事項
3)原料及び資材メーカーの監査
15.製品品質照査の内、試験検査に関する項目について
1)試験結果の活用
2)経年低下、バラツキを工程能力指数(Cp/Cpk)&95%信頼区間からOOT管理
3)溶出試験のOOT管理活用による製品回収回避
16.試験の委託時の取決め事項作成
1)試験の外部機関への委託
2)製造所と製造販売業者との試験委託先に対する対応
17.試薬/器具/標準品の管理
1)試薬の管理(購入試薬・調製試液)
2)標準品の管理(国の標準品とのトレーサビリティ/二次標準品設定)
3)器具の管理(キャリブレーション/洗浄バリデーション)
18.OOS/OOT管理
1)OOS/OOTの考え方
2)ラボエラー
3)製造の確認
4)リテスト実施時の注意事項
5)リサンプリングの注意事項
6)EU&FDAのガイドラン
7)福井県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
8)富山県の製造所の第三者委員会報告から学ぶこと
19.試験検査者の教育訓練/認定制度とSOP
1)自前ノートの位置づけ(PMDAの指摘事項から)
2)SOP作成の深さについて
3)認定制度
20.日本薬局方改定時の対応
1)変更時の承認書の手当
2)公定書の代替試験法
3)処方成分の出典の確認
4)添加剤に局方品がある場合の対応
21.ハード面のポイント
1)保管検体の増加対応
2)安定性試験室のスペース拡大対応
3)保管室の温湿度管理(温度マッピングの確認など)
4)毒薬/劇薬/向精神薬/麻薬のハード面
22.PMDA等によるGMP適合性調査によるGMP不備と製造販売承認書との齟齬
(試験絡み)
1)OOT管理不備による製品回収
2)代替試験法バリデーション不備による製品回収
3)試験漏れによる製品回収
4)原料の使用期限管理不備による製品回収
5)処方成分にない原料使用による製品回収
6)データの信頼性に関する指摘事項
・試験検査指図
・試験サンプル量の管理
・エクセルの管理
23.PMDAの無通告査察で指摘される前にQCの試験法などについての確認事項
1)承認書/日局と違う代替試験法実施時の注意
2)MFと承認書に記載されている原薬試験に齟齬
3)海外製造所の出荷試験が承認書と異なる
4)海外製剤製造所の製剤の添加剤が承認書の出典通りに試験未実施
5)原料メーカーの試験が承認書/日局と異なっていたが、
原料メーカーのCOAを利用して受入試験を省略
6)原料メーカーのCOAを利用して受入試験省略を行っていたが
原料メーカーが全てのロット試験を行わず一部のロット試験のみ
7)原薬メーカーの原料試験未実施
8)ある製販の24製品の回収
9)MRAを活用してEUの製造所のCOAでの試験省略する場合の不備指摘
10)GMP監査において最近指摘されている項目
24.データインテグリティ対応
1)GMP省令で求めるレベル
2)PMDAのGMP適合性調査等で指摘していること
3)PIC/S DI(データインテグリティ)ガイダンス和訳の紹介
25.FDAのWarning Letter/データインテグリティ
1)Warning Letterからの指摘事項
2)データインテグリティの注意点
3)データインテグリティのガイドライン
26.GMP省令改正骨子の内容
1)「医薬品品質システム」
2)「改正GMP施行通知で追加したPIC/S GMPの重要項目」
3)「承認書遵守の徹底」
4)「品質保証(QA)部署/担当の設置」
5)「製造業者から製販業者への連絡・連携」
6)「設備共用に関する規定」
7)「データインテグリティ」
27.QCの役割
1)試験するところだけではない/QCの使命を理解する
・原料/資材で問題を起こさない(原薬の粒子径管理など)
・製品を正しく評価する(統計知識が必要)
・試験結果がどう活かされるか/活かすかを知る
2)SOPで試験できれば良いのではなく、試験原理を知る
3)効率化の視点も持つ
・原料試験の省略
・EUのMRAを活用した試験の省略
・日局標準品の二次標準品作成
・効率のよい試験データ
・OOT管理
・資材検査の省略
・不溶性異物試験の試験本数削減
28.人が創る品質/Quality Culture(FDA)
1)Quality Culture(FDA)
2)人が創る品質
<質疑応答>
【脇坂 盛雄 氏】
■経歴
エーザイ株式会社入社後、品質企画部 統括部長、品質薬事部 統括部長、品質保証責任者など30数年に渡り従事し、2013年9月に退職、現在に至る。
■専門および得意な分野・研究
医薬品の品質管理/品質保証
■注意事項(予めご了承の上、お申込み下さい。)
【申込時】
●受講料はセミナー開催5営業日前の15時までにお振込み下さい。
●定員に達し次第、申込を締め切ります。
●最小開催人数3名に満たない場合、中止とさせて頂きます。
●講師及び当社のコンペティターの場合、受講をお断りする場合がございます。
【セミナー当日】
●名刺を以て受講券とします。お忘れなきようご持参ください。
●録音・録画(静止画・動画)行為は固くお断りします。
●会場では講義中のパソコン・携帯電話等の使用をお断りします。