【第26回】Operational Excellence 実行の勘どころ 、Improve改善フェーズで何するの?(その1)

この写真はベルギーの首都ブリュッセルから南東約13kmにある ワーテルローの古戦場跡、ナポレオン・ボナパルトが最後に戦った場所です。「ライオンの丘」と呼ばれる巨大な記念碑があり、地下は博物館になっています。戦いの様子、武器、約200年前の当時の暮らしが展示されています。急な階段を頂上まで登ると、ライオンの像があり、周囲360度は見渡す限りの田園風景が広がります。
ゴールを目指した山登りのイラストから、この「ライオンの丘」を思い出しました。日本語発音はワーテルロー(Waterloo)ですが、現地でワーテルローと言っても通じませんでした。英語読みで「ウォーター・ルー」とゆっくり発音しても通じず、「ワタル」と早口で言ったら通じました(笑)。

 

                       <図26-1 改善フェーズ>

いよいよLSSの改善フェーズに入りました。Improve 改善フェーズについて解説します。
<図26-1>に示すように、D/M/A/I とゴールに向かって進んでいます。分析フェーズはプロセスとデータから、いくつかの真因(根本原因)を特定するフェーズでした。この真因を中心に改善策を立案し、改善実行するのが改善フェーズです。改善フェーズは以下の3つがポイントです。

  • 真因から改善策を立案する
  • 改善策の実行計画書を作る
  • 実際に改善を実行する

 改善フェーズで特に有効なツールが、「LEAN(リーン)ツール」、「ロジックツリー」、「実行計画書(アクションプランチャート)」です。順番に紹介します。 

<図26-2 フィルターアプローチから改善策立案>

 DMAIC手法は、<図26-2>に示すフィルターアプローチを用います。覚えているでしょうか。いろいろな問題・課題をフィルターに入れ、プロセスとデータと三現主義の切り口で問題・課題を絞り込み、3~5つの真因を特定するアプローチです。実プロジェクトでは測定フェーズや分析フェーズの途中で真因が特定できれば、それに対する改善策を立て実行します。
 真因から改善策はどのように見つけるのでしょうか。製造ラインや品質検査では真因が分かれば、通常いくつかの改善策が立てられます。改善策は1つではなく、易しいものから難しいもの、効果が大きいものや小さいものがあり、最終的にはこれらの組み合わせになります。有効な改善策が見つからない場合は、測定・分析を見直しし、再度原因の深掘りを行います。革新的なアイデアを思いつくのは稀で、先人が行ったこと、過去事例は参考になります。私がLSSプロジェクトでコーチングをする場合、まずは以下のポイントで改善策を見つけることを提案しています。
 リーダー、担当者が一人で抱え込まないこともポイントです。
 

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