医薬品包装・容器のトラブル事例から学ぶ品質確保
~表示ミス防止、製品回収リスクへの対策~
健康被害に直結する品質トラブルは包装工程リスクが大きい
包装トラブルによる製品回収リスクを減らす方法を実例から学びましょう
講演者
株式会社ミノファーゲン製薬
顧問 脇坂 盛雄 氏
日程
2023年03月17日(金)10:30-16:30
受講形式
オンライン/オフライン
開催場所
みなとみらいグランドセントラルタワー6階 シーエムプラス本社 セミナールーム
開催概要
●受講料(昼食含む):1名46,200円(税込)
1社2名以上同時申込の場合,1名につき35,200円(税込)
●テキスト:開催3営業日前までにPDFデータ提供(印刷物の配布はございません)
※会場受講の方は、必要に応じ印刷の上、ご持参ください。
●申込締切:2023年3月9日(木) 15時まで
●よくあるお問合せ一覧はここをクリック
■Web(Live配信)受講の場合:
●受講料(Webツール利用料含む):1名46,200円(税込)
1社2名以上同時申込の場合,1名につき35,200円円(税込)
※申込フォーム内、Web受講をご選択されるとテキスト送付先住所の記入を求められますが、
同上にチェックを入れてください。実際にはPDFデータ提供となります。
●Web(オンライン)セミナー申込要領を必ずご確認ください。
■セミナー開催の趣旨
医薬品製造においては、製剤化が技術的に高度というイメージを持たれるが、もっと困難なものが包装である。また、安定性モニタリングが要求されたことにより、溶出試験での回収が増えているが、前々から製品回収で多かったのが包装ミスである。さらに言えば、健康被害に直結する品質トラブルは包装工程の方がリスクは大きい。
このように近年、表示ミス、異種品混入、GMP不備、承認書齟齬による製品回収が増えており、また製造時の包装トラブルによる製品回収も多く、各社がミス防止に尽力しているがなかなか無くなることはない。包装のミスには、製造所でのミスと表示資材メーカーでのミスの二つがあり、これらのミスを減らすにはどうするかと言えば、「表示資材メーカーのミスを減らすこと」、「万が一ミスがあってもそれを製造所で防ぐことができる仕組みを盛り込むこと」が考えられる。
本セミナーでは、過去のさまざまな包装トラブル事例から学び、製品回収リスクを減らす方法を実例から学ぶ。また、それらを防ぐための包装工程バリデーションについて紹介する。皆さんには、他社の失敗から学び、賢いQAになっていただきたい。
■習得可能な事項
・表示ミス/表示資材コンタミを未然に防止するための仕組みがわかる
・包装ミス/表示ミスによる製品回収リスクを低減できる
・包装工程バリデーションについて理解できる
・包装資材メーカーや包装委託先の査察/指導がわかる
■セミナーキーワード
医薬品包装、包装工程のバリデーション、表示ミス、包装のPV、包装起因による製品回収を防ぐ
■セミナー項目
1.表示ミスによる製品回収事例(PMDAのHPより)
1)2016年度の製品回収より、表示ミス&レギュレーション違反による製品回収
2)表示物のミスによる製品回収
・単純な誤記
・化合物名の誤り
・添加剤の間違い
・有効成分の表記ミス など
3)製造起因の表示ミス等による製品回収
・捺印場所の間違い
・封緘シールのコンタミ
・テストサンプルの間違い
・容器の間違い
・ラベルの間違い
・バラ包装に毛髪混入で回収
・異なる箱使用による回収
・アルミ缶の有効期限間違い
・異なる製品のパウチ袋に入れたため回収 など
4)レギュレーション対応漏れによる製品回収
・日局対応不備
・劇薬/毒薬対応不備 など
2.包装工程のミスによるトラブル/製品回収
1)添付文書の最新版との不一致(包種追加反映されず)
2)使用期限と製造番号逆転
3)ドリンク剤(食品)の表示ミスによる回収事例
4)異種ラベル接続による回収事例
5)異種アンプル混入による品質トラブル
6)錠剤の刻印ミスによる製品回収
7)PTP包装ラインでの欠錠センサーの排出同期化トラブル
8)PTP包装ラインのシートカッターのずれトラブル
9)プラスチックアンプルのカッターずれトラブル など
3.資材ミスによるトラブル/製品回収
1)箱の有効成分の単位ミス
2)異種添付文書混入
3)異種フリップキャップコンタミによる回収事例
4)異種ロールラベルに混入
5)ロールラベルの張替
4.包装とレギュレーション
1)容器の定義
2)容器の種類
・一次包装
・二次包装
3)容器の機能の定義
4)製剤の容器
・固形剤
・注射剤
5)包装資材のJP試験
・必須の資材の受け入れ試験(ゴム栓、ガラス容器、プラスチック容器など)
5.包装工程のバリデーション
1)包装バリデーションの考え方
・包装のバリデージョン項目
・PVの必要性とタイミング
・PVのロットサイズの問題
・中間製品のPV包装と製品準備
2)包装バリデーション不備による品質トラブル
3)気密性の検証
・ボトルの気密性
・金型の組み合わせ確認
・ボトルのパッキンの歪み(固形剤)
・バイアル瓶(注射剤)
・SP包装/PTP包装のバリデーション
4)包装のPVについて
・PTP包装でのPVを行う量
・PV3ロット必要かどうか
5)捺印ミス防止
6)輸送試験/振動試験/JIS落下試験
・よく起きる苦情
7)最終製品を中間製品で代用する場合
・出荷試験は最終製品での試験
・EUの試験結果を活用する場合(PMDAの指摘事項より)
6.製造起因の表示ミス防止
1)印刷会社の防止策
・在庫を持たない
・追加生産を行わない
・ラベルの張替えを行わない
・バーコード管理
2)包装製造所の防止策
・表示資材の計数管理
・ラインでのバーコード管理
・テストサンプルの管理
・ロールラベルのバックNo印字
・表示物のビデオ確認
・製造番号/使用期限の確認
・包装のフェールセーフ思想
・ポジティブセンサーとネガティブセンサーの選択
・箱が2つ連続で流れる場合の捺印不良防止
・シールの貼布剥がれ防止
・手包装ラインを自動化ラインにする場合
3)小林化工の事例から学ぶ
・習慣性医薬品
・日局名称(局外規からの変更)その他
7.表示資材メーカーの査察/指導
1)コンタミ防止の観点から
8.包装委託先の査察/指導
1)計数管理
2)バーコード管理
3)異種品混入防止
9.包装資材の有効期間
1)有効期間の考え方
2)GMP対応
10.包装検査
1)巡回検査と定位置検査
2)中間製品で試験する場合(包装工程前の製剤バルク)のバリデーション
11.資材規格の考え方
1)性能確認と外観確認
2)IPCで確認することとQCの受入試験で確認すること
12.包装規格の考え方
1)正しい資材が使用されていること
2)版Noの確認
3)包装が正しく行われたことの確認
13.校閲/校了でのミス防止
1)新聞社の校閲
2)表示物の校閲/校了
3)社内校閲/校了の仕組み
4)印刷会社の版作成の確認
5)校閲/校了者の研修
6)表示内容の根拠データの確認
7)期限の表示を添付文書&容器に記載していなかったため回収
14.PTP包装等の苦情
15.包装ラインのGMP監査
16.人が創る品質/Quality Culture
1)Quality Culture
2)人が創る品質
<質疑応答>
【脇坂 盛雄 氏】
■経歴
エーザイ株式会社入社後,品質企画部 統括部長,品質薬事部 統括部長,品質保証責任者など30数年に渡り従事し,2013年9月に退職,現在に至る。
■専門および得意な分野・研究
医薬品の品質管理/品質保証
■注意事項(予めご了承の上、お申込み下さい。)
【申込時】
●受講料はセミナー開催5営業日前の15時までにお振込み下さい。
●定員に達し次第、申込を締め切ります。
●最小開催人数3名に満たない場合、中止とさせて頂きます。
●講師及び当社のコンペティターの場合、受講をお断りする場合がございます。
【セミナー当日】
●名刺を以て受講券とします。お忘れなきようご持参ください。
●録音・録画(静止画・動画)行為は固くお断りします。
●会場では講義中のパソコン・携帯電話等の使用をお断りします。