「モノづくりの君へ」【第16回】

2014/05/12 その他

第16回 
1.再発は重罪且つ深刻
2.工場を活性化し奮い立たせる活動・・・2割の開発活動
3.工場にはいつもイベントが必要
4.イチバンでなければイチバンの情報は集まらない
5.他社をパクれ
6.ライバルは「特別」といったら負け
7.外部業者は"パートナー"
8.現場には銭が埋まっている
9.現場のみんなが・・・

 
1.再発は重罪
 生産事故は必ず起こるというのは筆者の主張であるが、事故を起こし、一旦解決した後、もし再度、同じ事故が自部門だけではなく他部門でも類似の事故が発生したら(すなわち再発したら)、重大な且つ深刻なことと受け止めなければならない。これが安易に処置されていることが多く要注意である。
 生産事故は必ず起こるというのは筆者の主張であるが、事故を起こし、一旦解決した後、もし再度、同じ事故が自部門だけではなく他部門でも類似の事故が発生したら(すなわち再発したら)、重大な且つ深刻なことと受け止めなければならない。これが安易に処置されていることが多く要注意である。
 一度目の事故はやむを得ないとしても、その発生時点で根本対策までしたはずなのに、同じ間違いがまた発生するということは、根本対策が不十分であり、されていないということである。
 単にハード的な問題点だけでなく、組織の仕事のシステム、やり方、職場のカルチャー等根深い問題までの可能性がある。再発の場合問題点を上位にあげて多面的徹底的に根本原因を究明しなければならない。
 なぜなら「また起きるから」。
 その可能性を下げるためには、不適合を除去するための処置である"修正"ではなく、不適合の原因を除去する"是正"が必要である。医薬品業界でいうならCAPA(Corrective Action and Preventive Action:是正措置・予防措置)の取り組みである。
 ※ここでいう修正・是正は、日本語としての意味合いではなく、ISOで示される定義を指す。

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執筆者について

野崎 征彦

経歴 名古屋大学大学院応用物理学修了(ノーベル物理学賞受賞の小林誠氏と同じクラスで学ぶ。もっとも、私は入学後すぐに挫折しましたが…)
日本電気株式会社(NEC)において、半導体部門での約30年間の経験を経て、晴天の霹靂で、大正製薬株式会社へスカウト(?)され、執行役員生産本部長としてモノづくりを担当。複数の工場管理を行う。
「半導体」と「薬」という異業種での経験から、我が国の根幹である製造業の「モノづくり」に共通する危機と精神を強く知る。
現在、モノづくりマネジメントアドバイザーとして活動中。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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