データインテグリティについての3つの質問

2017/09/19 ニューストピックス

9/15付のThe QMN Weekly Bulletinが「Expert Lists Data Integrity Red Flags for Drug Sponsors」と題して、RAPS’ 2017 Regulatory Convergenceにおけるコンサルタントの講演概要を記事として掲載しています。
 
米国FDA査察官から質問される前の3つの社内確認事項という形式で書かれています。
概要ですが、かなりキツイ内容です。

①現行の記録保管のスケジュールとボリシーは?
⇒保管の意味合いと期間が分からないのであれば、管理できていないのと同じ。

②シニアマネジメントはデータインテグリティと安全性・有効性・品質の関係を説明できますか?
⇒説明できないのであれば、リードできていないことを意味している。

③データのバックアップと保管期間について品質部門はどのくらいチェックしてますか?
⇒データのライフスパンを通じて管理しきれていなければ、当該データの信頼性は担保できない。
 
本内容は、ICH Q10(医薬品品質システム)の求めるところ、更には、本邦における6/26付で厚生労働省発の「医薬品の製造販売業者における三役の適切な業務実施についてにも通じるものがあるかと思います。
《注》6/27付のGMP Platformトピック「厚生労働省/医薬品製造販売業者三役、出てこいや!」を参照のこと。
 
製造販売業者にあっては、自社の状況を鑑みながらご一読して頂ければと思います。
 
興味のある方は、下記URLのニュース記事をご参照ください。
http://www.fdanews.com/articles/183550-expert-lists-data-integrity-red-flags-for-drug-sponsors
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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