治験用医薬品原薬の製造【第7回】-終わりに-

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1. 終わりに

 治験薬の製造は、開発研究あるいはスケールアップ研究の一部であり、製法改良のための貴重な情報を得る機会である。製法変更の連続である治験原薬の品質の一貫性を保証するためには、製造ロット毎に製法の四要素のクオリフィケーションとベリフィケーションを確実に実行すること。クオリフィケーションとは設計品質の管理、ベリフィケーションとは製造品質の管理であると考えることもできる。従って、クオリフィケーションとベリフィケーションを実行することは、設計品質と製造品質の両方を同時に管理することによって品質を保証していることに相当する。

 GMPの本質は、Accountability とTraceability に集約される。すなわち、医薬品の製造に関する全ての作業(品質保証、品質管理、製造管理)について、「何故そうするのか、理由を説明することができ、実際に実施したことを記録として残す」ことに集約される。医薬品の開発過程は、「Accountability を構築する過程であり、その過程を、開発レポート、バッチレコード、変更管理記録等としてTraceability を確保する」ことと表現することができる。

 また、プロセスバリデーションのガイダンス(FDA : Process Validation General Principles and Practices, 2011)によれば、プロセスバリデーションとは、「製品のライフサイクルを通じて、製造プロセスと品質管理プロセスをクオリファイし、その状態が維持されていることを証明すること」である。段階的に表現すると、「Stage 1 : プロセスの構成要素を科学的にクオリファイし、Stage 2 : 実生産スケールでそのプロセス構成要素の集合体としてのプロセス全体をクオリファイし、Stage 3 : アニュアルレポートなどを利用してそのプロセスがクオリファイされた状態を維持していることを証明すること」となる。 いま、Stage 1が注目されていることは間違いなく、製造プロセスのクオリフィケーションの意味をよく理解して、工業化検討や治験用医薬品の製造に励んでいただきたい。
 

以上

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