バイオ医薬品とベンチャー【第11回】

勝手理論
 今回の数字遊びは、私が勝手に考えた理論ですので、勝手理論と名付けます。別に命名は必要ないのですが・・・。
 この理論が、正しいと思われるが間違いと思われるか、ご自身でご判断ください。
 

7:3の理論
 この数字は個人的には非常に正しいと思っています。
 これは、プロジェクト構築理論です。
 人があるいは組織が同時にハンドリングできる数は3が限界だと思います。もちろん、映画を見ながら携帯ゲームを行って読書する、などと言うことは余程器用でない限りできないと思いますし、それは楽しんでいないのでは?とも思えます。

 しかし、プロジェクトにおいては3件ほど並行して進めることは可能です。例えば、期末試験までに20科目勉強しなければならない場合、人によっては1科目ずつ行うかもしれませんが、1科目に集中すると集中力が途切れてしまうことも多いのではないでしょうか。数学を勉強して疲れたので、英語、また疲れたので生物、そして数学に戻る、と言う程度が一番頭が回転しやすいのではないでしょうか。これを20科目すべて順番にやってしまうと、頭が混乱しますし、1科目ずつ完ぺきと思っていると残りの科目に手が回らなかったりするでしょう。この"3"という数字は非常によくできた数字なのです。

業務遂行現場で
 ビジネスを構築する時もこの理論が当てはまると考えています。
一人の人間が同時並行できる業務は3が手ごろだと思います。これ以上の業務を並があると注力が散漫になりますし、これより少ないと業務に空きが出るでしょう。

 そしてその裏には、7という数字があります。
 どの様な数字かと言うと、その人が抱える業務の最大数です。
 つまり、7の業務責任が与えられ、今解決すべき喫緊の課題が3である、という状態です。
 3のうち、1が解決した段階で、7の未解決4の中からプライオリティーの高い業務を一つ喫緊の課題に取り入れると言う手法です。
 そうなると、トータルで抱える業務は6となりますから、また新規な課題を引き受けられる、但し1つのみ、と言うことです。

会社でのパイプライン計画
 会社全体で考えた場合、事業が一つのみであると、その事業がコケテしまうと会社が立ち入らなくなります、しかし3事業くらい成立していると、他の事業を補うことが可能となります。
 では、もう少し数を増やして、5事業同時であるとどうでしょうか?
 会社の規模にもよりますが、人の管理能力の限界があると思います。一人の社長がこの5事業すべてを管理するのであれば危険だと思います。一人の人間が同時並行できるのは3まででしょう。もし5事業であればカンパニー制などの仕組みが必要です。
 そして、数字の7ですが、会社に当て嵌めますと、4つの準備プロジェクトを用意せよと言うことです。3事業がすべて未来永劫成功すると言う保証はありません。場合によっては事業(製品・サービス)を終了しなければならないでしょう。その時 組み入れる次のビジネスに、4つのプロジェクトを用意しておきます。そのプロジェクトから、事業に昇格できるのは4つのうち1つくらいでしょう。そう思って、4つの事業を用意しておく、これが7:3の理論です。

 私は起業する時には、常に7つのパイプラインを検討しておくようにしています。もちろん、ベンチャーの企業時にパイプラインは1つであることが多いでしょう。しかし、起業後、少なくとも1年以内に、7つのパイプラインを考えること。執行可能なパイプラインを3つ選び、知らせること。このことは重要だと思います。その時点で、手をつけない4つのパイプラインは夢物語でも良いでしょう。

 この理論は、会社・部・課・係・社員、全てに共通しています。もちろん、社員レベルと会社レベルでは1つの課題の大きさは異なりますが、一度試してみてはいかがでしょうか?

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