エッセイ:エイジング話【2025年12月】
常識と思い込み
日米の野球界で偉大なるレジェンドであるイチローさんが、高校生球児を相手にノックする姿がTVに映り、イチローさんは、「止まって捕る」よう指導をしました。高校生球児側から、「止まると送球が遅くならないか?」との質問がありました。今回は思い込みの話をします。
これに対しイチローさんは、「一瞬止まり次の動作へ入るほうが早い」と即答しつつ一旦静止するしぐさを交え、丁寧に球児達へ説明していました。
筆者はこの説明をTVから聞きながら、捕るや否やのジャンピングスロー映像を見た記憶からの思い込みがあり即納得しませんでした。
ところがイチローさんは、捕りに行く方向と投げる方向が逆では、「止まった方が早い」例を挙げました。
始めの動作へ集中し止まり次の動作へ移る、ここまで聞きイチローさんの常識外の指導へ納得しました。また習得は、「繰り返し練習しか」と天才レジェンドイチローさんは宣いました。
さて、次の話題へ進みます。「ぐい呑みは酒をぐいっと飲む」もんだと思い込みがありました。ところが「盃(さかづき)のほうも酒を一機に放り込む」のが、通(つう)の飲み方だと訊きました。
ぐい呑みの方が量が入りますから、チビチビと飲んでも良いとも思います。ぐい呑みの方が今売れ筋だとうつわ屋さんで訊き、そう言えば、盃は廃れ気味ぐい呑みが主流かと思いきや!
天然木カウンターのある串かつ屋さんへ連れられ、日本酒をおちょこで頼むと盃とぐい吞みが笊(ざる)一杯入っており、店主から選ぶよう奨められました。
笊を物色し、焼き締めで渋ぶ目のぐい吞みを1つ手に取りました。すると天然木カウンターには、とっくりが現れるかという思い込みに反し、切子ガラス製の片口に入った日本酒が置かれました。体験が増えるに思い込みが進むと感じます。切子ガラスと焼き締めこのミスマッチな感触を天然木カウンターと楽しみました。
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