GMP製造現場ワンポイントアドバイス【10】

防虫管理の話

■本稿の読み方
筆者が医薬品製造・品質の現場で経験してきたことをベースに、現場で頑張る皆さんのお役に立ちそうなポイントをまとめていきます。一部事例も含めますが、創作も含めて一般化しています。あくまで一例としてとらえ、自社運用に照らし合わせて考えるきっかけとなると嬉しいです。
おおよそ月に1回のペースで掲載していきますので、ぜひ、隣の席の方、グループ、チームメンバーで読み合わせ、継続的改善に繋がるディスカッションのネタとしてご利用ください。

 皆さんは、薬を作ることの意味をどう考えます?薬は、私たちを病気から救ってくれる大切な人類の宝です。私はそんな仕事に関わってきたこと、胸を張って自慢できます。皆さん支えあって行きましょう。

 箱より中身

 日本は、国土が狭いせいか工場建設で箱ありきの設備配置です。その為、狭い部屋や効率の悪い作業動線が起こりやすい。日本の車と欧米の車も、違いが分かりやすい事例だと思います。私の趣味のエレキギターも国産は見てくれは素晴らしい。欧米は見てくれより音重視。時間が経ちビンティージとなるようです。提案ですが、まずしっかり欲しい設備を決め、適正な配置をする。そのあとに壁をセットし部屋構成する。外壁は凸凹しても、中は機能性が望めます。外観でない機能優先に今後の建設に期待です。工場は、使いやすい機能が第一。

 エコな製造所

 学生時代に見学した医薬品工場のエコ事例です。その会社は、発酵の技術が売りです。生物利用の廃水設備の一角にウナギの養殖設備がありました。「凄い」かなり先駆けの考えに感動しました。乳酸菌飲料の容器を菌定着の濾材に再利用した活性汚泥槽を有する工場さんもすごい。その工場は総務の若い女性が全説明してくれました。(社員教育の一環です)大きな池のある製造所は、黒い鯉やナマズが近隣の川から入ってきます。工場が周辺の農家さんと繋がって仕事をさせていただいていると感じます。責任大ですよ。

 分銅の管理

 ある優秀製造所での話です。1級基準分銅をコンテナ(湿度計あり)に入れ、品質管理にて保管・管理。製造にある秤の校正と現場用3級基準分銅を計量士(外注)秤と分銅校正年1回実施しました。現場の保管も箱入りです。現場で1級使っている製造所ありましたが木箱はいただけません。アルミ箱がお勧めです。海外査察は、この管理をこだわります。
※自社に計量士がいらっしゃる会社も2社ありました。

 防虫管理の話

 実際に効果あった3例を紹介します。

1.「アカダニ」天井材や工場周囲にある劣化コンクリートに苔が付くとアカダニの温床になります。苔をこすり取り水溜まりを防ぐためコンクリートを新たに施工する。コンクリートは、昭和55年以前は、砂は河川から取りました。それ以降は海岸です。よって強度は河川砂が強いが、小石が混ざっているので劣化時に表面の凸凹が起こります。そこに苔が成長しやすくなります。

2.「コナチャタテ」本来、生態系で蜘蛛に食べられる虫です。しかし、資材などを経由してクリーンルームに入りますと天敵(蜘蛛)がいないので爆発的に増えます。対応は、資材等の吸引掃除+エタノール消毒をする。(前室)※空気の吹付は、飛散するのでダメです。チャタテは早期に消毒エタノール塗布(大量に濡らす)また、巾木は撤去し掃除機で吸引する。できれば、液体窒素とエタノールを複合したクライオ処理がいいです。エタノール消毒液を液体窒素で凍らせ、寒さに虫も動けず(―70℃/虫死滅)冬眠終えると融けたエタノールが追い打ちする仕組みです。

3.「外資系の工場」・工場周囲の土間程度の人工的川を有した。(歩行虫)
・地下1階に更衣室。
・原座量は、最上階から出庫。
・廃水口を塞ぎ、床洗浄機(洗剤・ハイター)洗浄→回収→廃棄
・SUSドラム(洗浄保証済)原料直接投入(少量原料だけポリ袋)
・入口設備 エアーカーテン+二重扉(同時開放しない)
・自然素材の白Tシャツ2枚・白靴下3足提供
 ※髪の抜けるタイミング:月曜昼休み退室、金曜帰宅時退室、皮膚緊張緩和で。

 

 

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