【解説】健康食品GMPの実践的対応ガイド ~紅麹事案を教訓に、医薬品GMPから学ぶ品質保証体制の構築~【第8回】

【第8回】GMPシステムの維持・改善 ― 変更管理、逸脱管理、自己点検

本稿は、Wellness Daily News(https://wellness-news.co.jp/)に寄稿した記事を再編し掲載します。
Wellness Daily News掲載記事(2025.12.11)『健康食品GMP実践的対応ガイド(8) 【寄稿】GMPシステムの維持・改善~変更管理、逸脱管理、自己点検


前回は、製造プロセスの妥当性を科学的に証明する「バリデーション」について解説しました。第8回では、一度構築したGMPシステムを形骸化させることなく、日々の変化に対応しながら継続的に改善していくための3つの重要な仕組み、「変更管理」「逸脱管理」「自己点検」に焦点を当てます。これらは、GMPシステムにPDCAサイクルを組み込み、動的な状態を維持するために重要なプロセスです。

1. 計画的な改善:「変更管理」
製造現場では、効率改善や品質向上を目的に、又は設備の老朽化等により原材料、製造方法、設備などに変更を加えることがあります。しかし、安易な変更は予期せぬ品質問題を引き起こすリスクを伴います。
変更管理とは、その変更により変化するリスクを管理し、計画的に変更を実施するためのプロセスです。

  • 目的:製品の品質に影響を及ぼす可能性のある変更を行う際に、事前にその影響を科学的に評価し、必要な措置(バリデーションの再実施、届出事項の変更など)を講じた上で、管理された状態で変更を実施します。
  • プロセス:
    1. 変更提案:変更の必要性、内容、理由を文書化します。
    2. 影響評価:品質、安全性、機能性などへの影響を多角的に評価し、リスクの大きさを分類します。
    3. 計画・承認:評価結果に基づき、必要な活動(バリデーション、文書改訂、教育訓練など)を計画し、品質部門の承認を得ます。
    4. 実施と効果確認:計画に沿って変更を実施し、その変更が意図した通りの効果をもたらし、悪影響がないことを確認します。
  • ポイント:「小さな変更だから大丈夫」という思い込みは禁物です。小さな変更の積み重ねが、気づかぬうちに品質に大きな影響を及ぼすことがあります。

2. 問題からの学び:「逸脱管理」
逸脱とは、あらかじめ定められた製造手順や規格、基準などから外れることです。

 

 

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