プレフィルドシリンジの製剤設計【第1回】
はじめに
本特集では、一つの化合物をプレフィルドシリンジとして研究・設計・製造する過程で検討する必要がある項目について6回にわたって述べる予定である。
まずは、プレフィルドシリンジとは何者なのかについて、確認したい。
続けて処方設計、シリンジの構成部品、製造工程設計、規格及び試験方法、最後に製造バリデーションについてお話しする予定である。
1.プレフィルドシリンジは医薬品なのか?
日本では、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下薬機法と略す)1)第二条にて、医薬品の定義が次のように記載されている。
第二条 (定義)
この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
一 日本薬局方に収められている物
この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
一 日本薬局方に収められている物
二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
三 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)
プレフィルドシリンジは、第二条第一項第二号に記載のある「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」に当てはまる。
しかし、この項の除外規定として「機械器具等でないもの」と記載があり、シリンジという器具でもあるため、混乱が生じてしまう可能性がある。
そこで厚生労働省は、「コンビネーション製品の承認申請における取扱いについて」の通知で取扱を決めている2)。
単独で流通した場合には医薬品,医療機器又は再生医療等製品に該当することが想定される薬物,機械器具又は加工細胞等(以下「薬物等」という。)のうち,二以上の異なる種類のものを組み合わせて一の医薬品,医療機器又は再生医療等製品として製造販売する製品(以下「コンビ ネーション製品」という。)を対象とする。
この通知の中では、当該製品の主たる機能、目的が何かを勘案して判断し、プレフィルドシリンジは、申請手続き上、医薬品として取り扱う旨が記載されている。これは、受け皿としての審査担当部署を設定したにすぎず、医薬品そのものではないことを理解する必要がある。
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