QAを助けたい【第4回】(最終回)

クオリティカルチャー醸成、そしてQAの役割


前回からの続き
田中: 前職含めて査察などの業務をさせてもらっていますが、工場の雰囲気、クオリティカルチャーというか企業文化、風通しの良いかも、挨拶などでわかるように思います。やはり挨拶などの基礎的な部分は大切だと思います。

伊井様:クオリティカルチャーは、当然現場で作っていくものだと思います。
ただ、やはり社長や本部長、工場長といった上の方の考えが基本になります。
例えば、工場長が工場を歩いていてゴミが落ちていたら拾うとか、トイレのスリッパを揃える、極端な例ですが、トイレが汚れていたら自ら清掃するとか、そういう姿勢を見せることが大事です(イエローハットの事例)。整理整頓・清掃は、GMPの一丁目一番地と考えます。

田中: 上の人が自ら手本を示す、ということですね。

伊井様: 「工場長だから服装は自由だ」「入退室記録はいらない」ではダメです。自らがルールをきっちり守り、手本となる。それが、従業員の手順書遵守につながります。また、困った事・気になる事があれば直ぐに報告して欲しいとの言動に努めることにより、部下が意見を言いやすい雰囲気、いわゆる心理的安全性に繋がります。おかしなことがあったら報告でき、報告したら褒められる、そういう風土が大切です。

田中:不正事案などを見ていると、「今が良ければいい」という考えが積み重なった結果のように感じます。

伊井様: そうですね。悪い事項や耳障りの悪い報告したら左遷されたり冷遇されたりするのを見れば、皆「そういうことを言ったら損」と学習してしまいます。品質不正事案が起きた企業では、このような状況が長い間はびこった結果だと考えています。だからこそ、耳障りの悪いことであっても、真摯に聞く姿勢が今、求められています。

田中: クオリティカルチャーは一朝一夕にはできませんね。

伊井様: カルチャーは日々の積み重ねで醸成されるものであり、簡単には変えることができませんし、目で見えるものでもありません。例えば、外部業者のサーベイランスなどを活用して、上司への意見の言いやすさなどを匿名で調査し、定点観測するのも一つの手です。いわゆる匿名になりますから本音が書けます。
人間ですから、嫌われたくないなどもありますし、どうしても上司への報告はオブラートにしてしまうとかもありますので、このようなツールを使うのも一つの手かと思います。

 

 

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます