厚生労働省/赤色3号を含有する内用医薬品等に関する自主点検について

2025/04/21 ニューストピックス

4/18付で厚生労働省医薬局医薬品審査管理課、医薬安全対策課から医薬薬審発0418第4号、医薬安発0418第1号「赤色3号を含有する内用医薬品等に関する自主点検について」が発出されています。

『赤色3号(別名:エリスロシン)は、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年厚生省第30号)別表第一部に掲げられるタール色素であり、内用薬を含む医薬品、医薬部外品及び化粧品に、着色等の目的で使用することが認められています。

この度、米国食品医薬品局(FDA)が、赤色3号の食品及び内用医薬品への使用許可を取り消すことを発表したことを受け、令和6年度第11回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和7年3月25日開催。以下「安全対策調査会」という。)において、赤色3号を含有する内用の医薬品(医療用医薬品、要指導医薬品及び一般用医薬品をいう。)及び医薬部外品(以下「医薬品等」という。)の安全性について御審議いただき、医薬品等への赤色3号の使用を直ちに禁止する必要はないと結論付けられたところです。

一方、日本製薬団体連合会を通じ、医薬品の製造販売業者に対して任意のアンケート調査を実施したところ、一部の品目において、赤色3号の含有量及び承認された用法・用量から算出される一日最大摂取量が、欧州食品安全機関EFSA)及びFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)が定める一日許容摂取量(以下「ADI」という。)を上回ることが確認されたことから、安全対策調査会において、医薬品等の製造販売業者に対し、赤色3号の含有量の自主点検を求めるとともに、ADIを超える量の赤色3号が含まれる場合には、リスク評価を実施した上で、必要に応じて、使用量の変更等の必要な対応を取るよう求めることとされたところです。

つきましては、下記のとおり、赤色3号の含有量等に関する自主点検の取扱いを定めましたので、貴管下の医薬品等の製造販売業者に対して、原材料の供給業者等とも連携して、赤色3号の含有量等に関する自主点検を行うよう御指導お願いいたします。』
とのことです。

関係者および興味のある方は、下記URLの通知をご参照ください。
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/209297.pdf
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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