《更新》【重要】ICH/Q1 ガイドライン案とステップ2のプレゼンテーション資料

2025/05/14 ニューストピックス

※初出掲載 (2025.04.18)
※追記更新 (2025.04.18)(2025.04.24)(2025.05.14)

4/17付でICH本部から「ICH Q1 Draft Guideline & Step 2 Presentation Now Available on the ICH Website」と題して、ICH Q1ガイドライン案とステップ2のプレゼンテーション資料がICHウェブサイトで公開されました。

"Stability Testing of Drug Substances and Drug Products(原薬及び製剤の安定性試験)"に関するICH Q1ガイドライン案は、2025年4月11日にICHプロセスのステップ2bに到達し、パブコメに入ったことによります。

初めにとして、
『今回の本ガイドライン案は、承認申請およびライフサイクル/承認後の変更、ならびに該当する場合はマスターファイルに関連するものを含む、市販されている医薬品に適用されます。
これらの申請は、以下、本ガイドラインでは総称して「薬事申請」と呼びます。
ICH Q1は、ICH Q1A-FおよびQ5Cガイドラインに取って代わる統合改訂版であり、安定性に関する原則に関する追加のガイダンスを提供します。』
とのことです。

また適用範囲としては、
『本ガイドラインは、すべての規制当局への申請に適用され、各地域の規制に従い、処方薬及び非処方薬(例:規制対象の一般用医薬品)、先発医薬品(例:新規医薬品)、新製品発表、簡略化/短縮化申請(例:ジェネリック医薬品)、及びバイオシミラーにも適用できます(applicable)。
本ガイドラインに概説されている原則は、ICH Q12で議論されているものを含む、支持的及び検証的安定性試験を必要とする承認後変更(PAC)の支援に適用可能(applicable)です。
このガイドラインは、臨床開発段階の原薬および製剤には直接適用できません(not directly applicable)が、医薬品開発における製品およびプロセスの理解度の向上に応じて、その概念を適用することができます。主要な安定性要件を満たす開発バッチのデータは、規制当局への申請および製品ライフサイクル管理に使用することができます(can apply proportionate to increasing level of product and process)。「第15章 コミットメントおよび製品ライフサイクル管理における安定性の考慮事項」を参照してください。
なお、このガイドラインは、医療機器構成部品、放射性医薬品、および全血製剤には適用されません(not applicable)。』
とのことです。

個人的には、本ガイドラインが最終化され発効した際には、ジェネリック医薬品の安定性モニタリングに起因する回収が減少することを期待します。

関係者および興味のある方は、下記URLsのNewsならびにQガイドラインのウェブサイトをご参照ください。

 

 

【4/18付追記更新】
4/17付のRAPSが「ICH releases overhauled stability guideline for consultation」と題して記事に取り上げています。

興味のある方は、下記URLのニュース記事をご参照ください。
https://www.raps.org/news-and-articles/news-articles/2025/4/ich-releases-overhauled-stability-guideline-for-co
 

 

【4/24付追記更新】
4/21付のGMP Verlagが「ICH: Revised ICH Q1 Draft for Consultation」と題して記事に取り上げています。

興味のある方は、下記URLのニュース記事をご参照ください。
https://www.gmp-publishing.com/content/en/gmp-news/news-about-gmp-cgmp/d/ich-revised-ich-q1-draft-for-consultation
 

 

【5/14付追記更新】
5/13付のECA/GMP Newsが「New ICH Q1 Draft Guideline - What's Changing in Stability Testing?」と題して記事に取り上げています。

興味のある方は、下記URLのニュース記事をご参照ください。
https://www.gmp-compliance.org/gmp-news/new-ich-q1-draft-guideline-whats-changing-in-stability-testing
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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