いまさら人には聞けない!微生物のお話【第19回】

10. 滅菌バリデーションの各ステップについて

10.1 据付時適格性確認(Installation Qualification:IQ)
IQは、IQは、ISO11135などで規定されている滅菌工程バリデーションの最初のステップです。薬食監麻発0215第13号 「滅菌バリデーション基準」では、IQについて次の説明があります。

  • 装置及び附属設備が予定したとおり据え付けられたことを確認し、文書化すること。
  • 装置及び附属設備に関する文書(図面、取扱説明書、据付記録等)を確認し、保管すること。

また平成23年厚生労働科学研究「最終滅菌法による無菌医薬品の製造に関する指針」には、以下の記載があります。

  • 仕様通りの装置が、あらかじめ定められた位置に、適切な状態で据え付けられていることを装置メーカーの検査要領書/報告書、据付要領書/報告書や製作仕様に照らして検証すること。

IQはハードウエアとしての滅菌装置が正しく据え付けられたことを確認するステップです。従って滅菌装置の新規導入時には、必ず実施しなければなりませんが、滅菌装置の導入後、ハードウエアに関して何も変更がなければ、IQを繰り返し行う必要はありません。しかし周辺装置を含む滅菌装置の修理、交換、保守作業などを行った場合は、それら正しく行われたことは検証しなければなりません。

滅菌方法により装置の仕様が異なりますので、確認すべき項目は変わります。確認すべき詳細要件に関しては、それぞれのISO規格(エチレンオキサイド:ISO11135、湿熱:ISO17665-1、放射線:ISO11137-1)に記載されていますので、それらを参照してください。

一般的なIQのチェック項目の例として、下表が参考になると思います。

佐々木次雄編 「ヘルスケア製品の滅菌及び滅菌保証」(日本規格協会)より引用

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