WFI製造プロせすへの思い【第6回】

2016/11/24 施設・設備・エンジニアリング

布目 温

6. 蒸留器が発停を繰り返すことによる汚染Risk

 蒸留器は常に発停を繰り返しています。蒸留器出口が、ユースポイントに直結していてWFIを使い続けることは極々稀なことです。通常は、WFIタンクが満杯になったら蒸留器をいったん停止もしくは待機させ、WFI使用開始により、タンクレベルが一定位置まで下がると運転を再開します。

 機械は運転開始時と停止時に、トラブルが発生し易い傾向があります。今回は、日常あまり注目されることがない蒸留器の発停時に潜んでいる汚染をクローズアップして考察をします。

 

1) 蒸留器の運転開始時

 蒸留器は信号を受けると自動運転を開始し、蒸留水をWFIタンクへ供給します。最も簡素な構造を有する単効用缶式蒸留器の場合を例に、この運転開始工程を9つに分けて考えます。

 


単効用缶式蒸留器のイメージ

 

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執筆者について

布目 温

経歴 布目技術士事務所
技術士 衛生工学部門:水質管理
1972年栗田工業(株)入社、1992年野村マイクロ・サイエンス(株)入社。2011年布目技術士事務所(製薬用水コンサルタント)開設。製薬用水のスペシャリスト。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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