エッセイ:エイジング話【第36回】

常水基準へ影響を与えた飲料水基準とWHO。
常水基準へ影響を与えた飲料水基準とWHO
製薬用水出発点になる常水の水質基準が、第十五改正日本薬局方(平成18年発出)より大きく変わりました。水道法による水質基準を常水基準へ一致させたことに依ります。
常水:薬局方で決められた製薬用水の原水、上水/浄水とは発音は同じだが意は異なる。
これにより常水検査項目数が一挙に3倍へ増加したこと、項目中には飲料に適すると歓迎される項目と歓迎されない項目があると以前指摘しました。
筆者はかねてからこの改訂には二面性があると考えており、この辺りを水管理に携った立場から少し詳しく取り上げます。
今回は良い面のほうです。自然水中に存在することが分かり人の健康を害する恐れがある化学物質は、受け入れる時点でチェックが必要です。これは感染症の水際対策と同様に考え工場内設置の受入槽へ害のある化学物質を流入させないことです。
もし、害のある化学物質が受入槽を経由し水システム内へ流入すると、必ずしも除去できないからです。なぜなら、現状の水システム単位操作では、51項目全てを完璧に排除する機能を有してはいないからです。
単位操作: Unit operation 製造過程で膜分離や蒸発など単一の行為概念、化学工学の分野で使われる。
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