経歴 IPP management代表、技術士(化学)、中小企業診断士。 大学での5年間の研究生活ののち、1976年、大手エンジニアリング会社入社、エチレンプラント、化学プラントのプロセス設計を経て、国内外の化学、医薬、食品プラントのプロジェクト・マネージメントを担当。 EPCプロジェクトとして、医薬では、主に原薬製造設備、注射剤製造設備、化学では、繊 維、半導体、ゴム、樹脂、食品では、パン、食品添加物、調味料、精糖など20件以上のプロジェクトを手掛ける。この中で、国内初のケミカルハザード対応注射剤設備の構築も 経験している。 プロジェクトの遂行形態では、特にコンセプト段階からの一貫した提案型プロジェクト遂行の確立に意を注いだ。2014年退社後、中小企業診断士として独立、その後、独立行政法人にて、中小企業の海外展開の支援を行い現在に至る。 ISPE機関誌、Pharmaceutical Engineeringに原薬製造設備の設計に関する論文を3篇発表している。
2018/03/09 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第8回・最終回】
8) 官庁検査(工程表ID 154~159) 8.1 安全点検 工事が一通り終了すると、運転に向けた準備が始まります。これからは、工事が終了して、組み立てが終了した設備に対して、安全や品質面で検証してゆくステージになりますから、不具合があった場合、工事のやり直しとなってしまいます。最初は、顧客による
2018/02/17 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第7回】
6) 官庁申請 (工程表ID 129~131) 本プロジェクトでは、必要な官庁申請として建築確認申請と消防着工申請を挙げています。 工場を建設するために必要となる官庁申請は、これらだけでなく、工場立地法や環境法、 高圧ガス取締法、労働安全衛生法、省エネ法、など多くの関係法があり、それぞれに申請 や届
2018/02/04 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第6回】
5)調達(工程表ID 88~127) 5.1 早期発注分機器 長納期機器の発注は、契約と同時に発注用の図書(スケルトン、製作仕様書、調達仕様書)を準備して、契約から1週間後には引き合いを開始、2週間後には発注するように計画しました。引き合いから発注までを2週間でこなすのは、かなり難しいと思われますが
2018/01/20 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第5回】
4) 詳細設計(工程表ID 60~86) 4.1 機器設計 4.1.1 詳細設計基本条項 詳細設計基本条項は、機器設計以外の設計分野でも作成されます。 これは、それぞれの設計を開始するための、各分野毎の技術計算の手法をまとめています。 機器設計を例に取ると、 適用規格、適用法規、技術標準、材料規
2017/12/31 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第4回】
3) 基本設計(工程表ID 17~58) このフェーズでは、顧客の設備仕様に関する要求条件の全体が初めてエンジニアリング図書にまとめられます。従って、設計内容を決めるのは、かなりの部分顧客に主導権があり、コントラクタは、顧客が決めた内容をエンジニアリング図書に取りまとめるといった程度の作業もあります
2017/12/16 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第3回】
8. 原薬製造工場建設プロジェクト 本プロジェクトの特徴 ここで、プロジェクト・マスタースケジュールで模擬体験しようとするプロジェクトの固有の事情を整理しておきます。 ・本プロジェクトの契約時、顧客にて基本計画レベルの作業は終了している。顧客の期待はコントラクタの技術により、GMPに適合する設備を構
2017/12/02 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第2回】
6.医薬品プロジェクトの特徴 一般的に、プロジェクトの開始は、顧客(施主、オーナー)が、「どのような設備を建設したいか、どのように進めたいか」といった要求事項をまとめて、コントラクタに引き合いを始めることから始まります。これらは、RFP(Request For Proposal)と呼ばれる顧客がまと
2017/11/11 AD 施設・設備・エンジニアリング
医薬品製造設備の基本、計画、設計、建設プロジェクトを学ぶ【第1回】
本連載は、これから医薬品製造設備の建設プロジェクトに関わる人や、プロジェクトの実際を知っておきたいと思われる方々にとって、知っておくと役に立つとおもわれる基本的事項を実践的に学んでゆこうという企画です。 医薬品製造設備といっても、その種類は広範囲に及びますが、大きく、原薬の製造設備と製剤設備とに