フェムテック新時代を読み解く【第3回】 ~女性のカラダとテクノロジー、 現場で知っておきたいこと~

ダイバーシティ経営とメンタルサポート


心の健康を支えるオンラインカウンセリングの可能性
フェムテック(Femtech)は、月経や妊活、更年期といった女性特有の健康課題をテクノロジーで解決する潮流として注目を集めてきました。近年では、身体的な不調への対応にとどまらず、「心の健康」や「働き続けるための支援」へと、その射程を広げつつあります。

本連載では、経済産業省によるフェムテック支援事業を軸に、注目企業の取り組みやサービスを紹介しながら、製造・医療・ビジネスの現場に求められる視点を読み解いてきました。

第3回となる本稿では、ダイバーシティ経営の文脈から「心の健康」に焦点を当てます。多様な人材が能力を発揮するための前提として、心理的安全性をいかに担保するのか。オンラインカウンセリングという選択肢が、企業や組織にどのような変化をもたらしているのかを探ります。

ダイバーシティ経営が求められる時代背景と現在地


近年、ビジネスの現場で「ダイバーシティ(Diversity)」という言葉を耳にする機会が増えています。女性活躍推進、働き方改革、人的資本経営など、さまざまな文脈で語られるこの概念は、いまや一時的なトレンドではなく、企業の持続的成長に不可欠な経営戦略として位置づけられています。

ダイバーシティは、日本語で「多様性」を意味し、性別・年齢・国籍・障害の有無・価値観など、異なる背景をもつ人々が一つの組織や社会の中で共存する状態を指します。

日本においてダイバーシティ経営が求められる背景には、少子高齢化による労働力人口の減少があります。女性・高齢者・外国人・障害者など、多様な人材の参画が不可欠になる一方、グローバル化の進展により顧客ニーズは複雑化し、企業競争力の源泉として多様性を活かす経営の重要性が高まっています。

近年は「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」という考え方のもと、単に多様な人材を集めるだけでなく、その力を引き出すマネジメントや組織文化づくりとセットで語られるようになりました。ダイバーシティが「違う人が集まっている状態」を指すのに対し、インクルージョン(Inclusion)は「その違いが尊重され、誰もが組織に参加し、活躍できている状態」を意味します。

一方、日本の現状を見ると、女性や外国籍社員、障害者の雇用数は増加しているものの、管理職・経営層における女性比率は依然として低く、「見える形での多様性」が十分に確保されているとは言い難い状況です。

こうした中で、あらためて注目されているのが「心理的安全性」という考え方です。心理的安全性とは、組織の中で自分の考えや感情を安心して表現できる状態を指します。失敗を恐れずに挑戦できる、本音を言い合える、困ったときに助けを求められる、体調不良を素直に伝えられる。こうした環境があってこそ、多様な人材はその能力を最大限に発揮できます。

【図1:経済産業省の提供するダイバーシティコンパス(ダイバーシティ経営を整理するツール)】

 

 

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