GMP製造現場ワンポイントアドバイス【03】

望ましくない逸脱調査例
■本稿の読み方
筆者が医薬品製造・品質の現場で経験してきたことをベースに、現場で頑張る皆さんのお役に立ちそうなポイントをまとめていきます。一部事例も含めますが、創作も含めて一般化しています。あくまで一例としてとらえ、自社運用に照らし合わせて考えるきっかけとなると嬉しいです。
おおよそ月に1回のペースで掲載していきますので、ぜひ、隣の席の方、グループ、チームメンバーで読み合わせ、継続的改善に繋がるディスカッションのネタとしてご利用ください。
有機フッ素化学物質(PFAS)の問題。安全だと思っていた水道水問題が報道されている。法律で報告義務が無くても報告すべきと国は慌てている。我々の業界への影響は、大丈夫でしょうか。廃棄活性炭や汚泥肥料など、盲点だらけに心配です。
環境重要視は当然です
ISO14001取得に伴い、構内の過去に埋設した樹脂粒や活性炭をOBの協力で掘り返し正式な廃棄をした経験がございます。海外では、EHS(SHE)安全衛生・環境を重要視しています。(会社組織図に部署明記)安易な埋設など不正すれば、しっぺ返しは廃業に追い込まれます。熱海の盛り土問題は、一例かと思います。コンプライアンス違反は、存続危機の第一の問題です。
メールのやり取りに注意
よくメールを頻繁に使う判断をしてしまいます。しかし、意見の相違から感情的になり相手に伝わらないことがあります。上司から受けた言葉です。「メールやり取り3回、それ以上は、直接行け」相手の顔を見てコミュニケーションすることが本当に大切です。私はメールの後に電話をします。最近ならオンラインも有用ですね。信頼が一番大切です。
小型で低速のポンプの服巻き取り(労災)
ある労災の話です。廃水工程の凝集剤注入用の小型ポンプに、服の袖が触れて巻き取られた。低速なので引っ張ればとれると思ったが、ぐいぐい引っ張られ腕が壊死、他の人が発見、ポンプ停止して助かりました。かなり黒くアザが残りました。小型でも低速ポンプは、強いトルクがあります。高速の方が引っ張りトルクがない。皆さんも気をつけてください。チェーンやベルトも怖いです。惰性で動いているベルトで指を無くすことも起こり得ます。何もない時は、巡回し皆さんでヒヤリハットで危険個所の改善をしましょう。
愛情のある人事
品証において、クレーム調査報告は精神的に負担が多い仕事です。そのような中で、ある工場長の愛情を感じる事例を紹介します。クレーム対応を一定期間で交代させているそうです。「人は活かしてこそ」の基本です。勉強になりました。その工場長は常務に昇進しました。出世する人は違いますね。
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