品質管理室(QC Lab)の管理【第1回】

2014/04/28 品質試験

 
 査察前準備
 最近まで、原薬・製剤品の製造所の査察・監査は、製造部門の製造設備、保管施設の現地調査、並びに製造にかかわる品質;QMS、逸脱・変更管理、各種バリデーションに重きを置かれる傾向にあった。品質試験室の管理に関しては、幾分従属的に監査が行われることがまま見受けられたが、FDA、EMAは、品質管理室(QC lab)の監査も製造部門と同等の重きを置いて査察・監査を行っている。
 特に、2013,2012のFDAの査察で、試験室管理、特にOOSに関するwarning letterが有意な数、発せられている。
 PIC/Sのguidelineにおいて、品質試験室の管理・役割が明確に規定されおり、品質管理室への査察・監査が重点的に行われる様になってきている。本連載では、品質管理室の管理、査察対応に関して考察する。
 今回は、品質管理室の査察前準備に関して、記述する。
 品質試験室と聞けば、原材料・包装資材を試験する理化学試験室・機器分析室をimageしますが、ここでは、製造現場でのin-process control、倉庫でのsampling室、保管サンプル室等を含めた広義の品質試験室を取り扱う。
 

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執筆者について

古澤 久仁彦

経歴 1978年住友化学工業に入社、創薬、安全性等に従事。2004年三井農林(株)に入社APIの製造部門にて、信頼性保証部長を歴任、2010年テバ製薬(旧大洋薬品)に入社、信頼性保証部門、部長としてvendorのGXP全般の監査を担当。2014年退社。
製造所のGM(X)P監査・risk評価並びGMP管理(製造管理、品質保証・管理、文書管理)の実践的対応、risk分析、PMDA/FDA査察の実践的対応を得意とする。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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