【第12回】Operational Excellence 実行の勘どころ 、「Lean Six Sigma DMAIC 5ステップの概要(その1)」

リーンシックスシグマ、DMAIC 5ステップの勘どころ、OPEXの本題です。
Lean Six Sigmaというと「難しい、過去にやったことがあるが、そこまで必要ない」、「研修とプロジェクトに工数をかけたが、思うような結果が出なかった」など、ネガティブイメージを話される方がいます。2000年代の初めアメリカ企業が導入して、日本でもLSSを導入することになり、上手くいかなかった事例です。否定するつもりはありません。国内外で失敗例はたくさんあります。
一方で私が知る海外企業は、失敗から学び、自分の業態に合わせてLSSの内容を修正し、LSSを上手く取り込んでいる企業も多いです。そしてその修正がとてもスピーディーなのに驚かされます。アップグレードを重ね、自分たちのやり方を確立していきます。最初から100%を目指さすのではなく、60-70%で合格とし、改良を加えながら次のステージに進むのです。
昔の日本企業は海外事例を学び、試行錯誤しながら自分たちに合うやり方を見つけてきました。製品開発においても、そこが日本のお家芸でした。失敗から学び、修正を加えながら、よりよいものに仕上げていくのです。今の日本企業はどうでしょうか。過去の成功体験で現状を大きく変えることはしない、失敗した際の責任を取りたくないなど、新しい方法・システム導入にとても慎重です。議論してる間に世の中はどんどん先にいってしまいます。LSSに関しても、従来のやり方があるので「LSSは形だけ導入する」、「従来の現場改善活動の延長で、名前をLSSと称して実行する」など、結局は過去のやり方を踏襲することで、新しいやり方を試したがりません。
なぜこのようなことを最初に話すのかというと、LSSはいろいろな業態、業務で使えるように多くのツールが詰まっています。全てのツール使うのではなく、自分の業態・業務に合うようモディファイ(部分的に修正)して活用する必要があります。海外企業は自分たちに合わないと、直ぐに修正し、自分たちに使い易い形に修正し活用します。日本企業も今一度、失敗を恐れず、自由な発想でLSSを活用いただければと思います。
LSSは難しいというイメージであるなら、「DMAIC 5ステップ」と称して活用するのはどうでしょうか。目的は企業変革で、LSSはあくまでもツールです。実利を優先させたいです。
2ページ中 1ページ目
コメント
/
/
/
この記事へのコメントはありません。
コメント