英国のEU離脱による影響に関するEMAの声明及び組織変更

2016/09/20 その他

余 知暁

7月6日、EMAがホームページで、英国のEU離脱が業務に与える影響に関しての声明を公表した。
声明の原文は下記リンクを参考にしていただきたい。

http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2016/07/news_detail_002566.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1

声明の日本語訳文は下記の通りである。
 
EMAは2016年6月23日の英国民投票の結果を認めた。多数の国民は英国がEU加盟を継続することに対して反対票を投じた。現在は、英国政府がどのように国民投票の結果に対処するか決定する時期になる。

EMAの手順や仕事の流れは、この国民投票の結果には影響を受けず、今まで通り規則や法規によって決められたタイムラインに従い業務を継続する。

今まで、EUから離脱した加盟国はなく、EMAのポストや活動にどのような影響が出るか予想できないので、あえて予測はしない。

EMAは、加盟国が将来のEMAのホスト国になることに興味を示すことを歓迎する。EMAのポストは決めるのではなく、加盟国の代表の同意により決められる。EMAは、加盟国が、UKの国民投票の結果から生じる複雑な政治と法律環境も考慮した上で、最適なEMA本部の位置や協定について適当な時期に、決定できることを信じている。

欧州の規制ネットワークは、全体として非常に強固且つフレキシブルなシステムなので、業務の品質と効果に影響を与えずに、変化に適応できる。EMAはEU機関と緊密に連絡を取っている。一旦情報が確定すれば、EMAは必ず関係者に知らせる。

当分の間、EMA及びEMAの業務に貢献している890名の人員とすべての欧州専門家は、引き続きEMAの使命-人と動物の健康を保護し、安全・有効・良質の医薬品へのアクセスを保証すること-を果たすことに注力する。

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執筆者について

余 知暁

経歴 株式会社シーエムプラス中国リエゾンオフィス所長、GMP Platform コンサルタント。
2005年瀋陽薬科大学を卒業、同年日系大手エンジニアリング会社に入社。GMP部門のバリデーションエンジニアとして、日本において新設医薬製剤工場設立におけるバリデーション業務、DQ/IQ/OQ要領書の作成に従事。2010年上海東富龍科技股分有限公司入社。凍結乾燥機のエンジニアリング業務での通訳及び日中間における各種契約事項の調整に携わる。2013年株式会社シーエムプラスに入社。 PMDAによる中国製薬企業原薬工場GMP調査での通訳経験を複数回有し、中国語、日本語、英語と三ヶ国語を扱う。
2018年には中国CFDA(現NMPA)が主催する『日本のGMP査察システムに関する検討会』にメンバーとして参加。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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