バイオ医薬品分野における品質保証責任者の独り言【第1回】
第1回:より良いバイオ医薬品を患者に届けるために!
はじめに
近年のバイオ医薬品の目まぐるしい環境変化に伴い、各企業の対応が複雑化している。また、製品自体の製造管理及び品質管理の複雑さや高度な技術の必要性により、品質保証の確立は非常に困難である。
そのようなバイオ医薬品を患者に届けるために、品質保証責任者は製品についてより高い品質を保証するための最後の番人であり、非常に重要な役割を果たしている。しかし、その役目についてしっかり理解している人達は非常に少ない。
毎年、新入社員に「品質保証は何をしている部門か分かるか?」と言う質問を投げかけると、「試験を実施している部門」や「分からない」と返事が返ってくる。当然のように、今までに適切に回答ができた新入社員は一人もいない。大学などではどのように品質保証するべきなのかと言ったことはあまり教えてくれないのである(近年、GMPに関する教育を実施している大学も出てきてはいるがまだまだ少ない)。
また、先日、ある会合で他の会社の人達と医薬品の品質保証について議論をする機会があったが、その中で「品質保証部門の人達は社内で最も厄介な敵だ!」とほぼ全ての会社の製造部門や品質管理部門の人から多くの声が上がっていた。本当に品質保証部門は敵なのか、なぜそのような印象を与えてしまうのか、この連載を通して色々と考えてみたいと思う。あくまでも独り言であるため、気楽に読んでいただきたい。
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