スタートアップバイオベンチャー経営(栄一の独り言)【第11回】

今回からライフサイエンス産業におけるイノベーション推進を国家戦略として進めているシンガポールの事例を研究し、日本のバイオベンチャー育成支援施策の学びとしたいと思います。

1.    シンガポールのスマート国家構想
シンガポール政府は、2014年に「スマート・ネーション」構想を発表し、デジタル技術を活用して国民の生活の質を向上させることを目指しています。
シンガポール保健省(MOH)が掲げる「戦略的国家プロジェクト」として、以下の6つの分野が進められています1
  • 国民デジタル認証(National Digital Identity):国民のオンラインでの身分証明やサービス利用を容易にするシステムです。
    医療記録や処方箋などのデジタル化や共有を可能にし、医療サービスの効率化や品質向上に寄与します。また、医療関係者や患者がオンラインで安全にやりとりできるようにします。
  • 電子決済(E-Payments):キャッシュレス社会に向けた電子決済の普及・拡大を目指しています。
  • Smart Nation Sensor Platform:全国規模のセンサーネットワークを構築します。センサーやカメラなどを利用して、人口密度や気温などの環境情報を収集・分析し、感染症や災害などの予防・対策に役立てます。また、健康管理や運動促進などの個人向けサービスも提供します。
  • Smart Urban Mobility:都市における移動手段(公共交通機関)のスマート化です。
  • Moment of Life:ライフステージに応じた公共サービスを組織横断的に提供します。出産や高齢化などのライフイベントに応じて、必要な公共サービスを一元的に提供するアプリです。例えば、妊娠中や出産後の母子健康管理や予防接種などの情報やサービスを提供します。
  • Common Data Platform:デジタルガバメントの共通基盤を構築します。
出所:梶川弘徳、シンガポール国家戦略『スマートネイション』をリアル体験

 

 

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