医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために ~外観検査の基準設定からクレーム対応までの現場実務を網羅~

レギュレーション

【発刊】株式会社シーエムプラス
【著者】C&J 新井一彦
【版型】B5版

【発刊日】2024年4月19日
【ページ数】182
【定価】¥25000(税抜)

異物混入を原因とする医薬品の回収は、各社の様々な取り組みにも係わらずなくなることはない。
本稿では医薬品の特性を踏まえ、固形製剤、注射剤等の外観検査の実態を把握し、製品品質の向上のために、医薬品の要求品質の明確化と外観目視検査の効率化の考え方、手順を解説する。
また、外観不良・異物混入の背景となる様々な事象についても、剤形特性や製造環境管理の面から、外観目視検査員に対する教育訓練、認定制度についても解説する。
さらに国内外の製造所に製造委託する場合の異物管理 (外観不良を含む) に関する留意点についても整理する。



目次

第1章 医薬品の特性
 1.医薬品の社会的使命
  1.1 品質理念とは?
 2.医薬品の剤形

第2章 医薬品に求められる品質
 1.外観不良は、どこで発見されるのか?
  1.1 医療機関( 病院・薬局) の調剤手順
 2.攻めの検査

第3章 日本品質(Japan Quality) と過剰品質
 1.品質とは
  1.1 品質の種類
  1.2 日本品質(Japan Quality)
 2.過剰品質という考え方

第4章 自主回収について考える
 1.医薬品等の回収について
  1.1 医薬品・医療機器等の回収に関する基本的な考え方
  1.2 回収の定義
  1.3 回収の要否及び回収対象に係る基本的考え方
 2.回収事例から見えるもの
  2.1 医薬品等の回収に関する情報
  2.2 異物等による主な回収事例
  2.3 海外への回収情報の発信

第5章 行政の実施する収去に伴う自主回収
 1.収去試験について
  1.1 参考:ジェネリック医薬品品質情報検討会
  1.2 ブルーブックについて
 2.収去試験により発覚した不正製造の例

第6章 知っておくべき異物の種類
 1.異物の分類
  1.1 生体由来異物
  1.2 生体由来異物対策
  1.3 防虫対策
  1.4 毛髪( 体毛) 対策
 2.異物混入ルート
  2.1 異物発生源となる箇所
 2.2 異物混入ルート調査

第7章 検査項目・手順の設定
 1.検査戦略
  1.1 多様な剤形に対応する外観検査
  1.2 要求品質の明確化
  1.3 検査工程と検査項目
  1.4 検査手順の重要性
  1.5 検査環境
  1.6 工程毎の外観検査結果の活かし方

第8章 検査基準の設定
 1.検査基準の設定に先立って
  1.1 異物に関する諸国の基準比較( 食品の例)
 2.検査基準の設定
  2.1 日本薬局方に基づく検査基準の設定
  2.2 注射剤の異物サイズ基準に関する情報
  2.3 異物限度見本について

第9章 検査員の教育訓練と認定制度
 1.検査員の教育訓練
  1.1 教育項目と訓練項目
  1.2 目視検査員の特性把握
  1.3 外観目視検査員の適性評価
 2.検査員の認定制度
  2.1 目視検査員の認定
  2.2 注射剤目視検査員認定の手順
  2.3 検査員認定の更新
 3.PIC/S GMP ガイドライン Annex1 に規定される外観検査
  3.1 無菌医薬品の外観検査
  3.2 100%完全性試験

第10 章 注射剤の外観検査
 1.注射剤の特殊性
  1.1 注射剤の種類
 2.注射剤の製造方法の理解
 3.注射剤の製造工程から想定される不具合
  3.1 アンプル・バイアル瓶等の資材から想定される不具合
 4.医療機関にて発生する不具合
  4.1 アンプルのガラス片混入について
  4.2 バイアル瓶ゴム栓のコアリングについて
 5.流通過程での破瓶防止対策
  5.1 破瓶対策
  5.2 包装資材の工夫による破瓶防止

第11 章 固形製剤の外観検査
 1.固形製剤の種類と特性
  1.1 錠剤
  1.2 カプセル剤
  1.3 顆粒剤
  1.4 散剤
  1.5 トローチ剤
 2.固形製剤の製造方法の理解
 3.固形製剤( 錠剤) の製造工程から想定される不具合
  3.1 想定される不具合( 製造工程)
  3.2 固形製剤( 錠剤) の包装資材から想定される不具合
 4.固形製剤の検査工程の管理
  4.1 管理者に求められること
  4.2 固形製剤の目視検査工程の管理例

第12 章 自動検査システム
 1.自動検査システムの導入
  1.1 自動検査機の進歩と種類
  1.2 自動検査機と目視検査との違い
 2.検査機のバリデーション
 3.実生産時の運用( 活用)

第13 章 抜き取り検査(AQL) による検査の妥当性評価
 1.全数検査と抜取検査について
 2.AQL による抜取検査
  2.1 AQL とは
  2.2 AQL による抜取検査手順

第14 章 外観検査結果の解析
 1.トレンド解析
  1.1 トレンド分析
  1.2 異物ライブラリの考え方
  1.3 異物ライブラリの作成
  1.4 異物分析方法
  1.5 異物の評価項目
  1.6 検出された異物の分析方法

第15 章 解析から改善へ
 1.異物調査と改善
  1.1 警報基準・処置基準の設定方法
  1.2 検査結果からの工程改善
 2.工程改善における部門連係の重要性
 3.異物問題の改善事例
  3.1 外観不良の改善例( 固形製剤)
  3.2 外観検査方法の見直し

第16 章 委託先管理の重要性
 1.委託先との取決め
  1.1 AQL (Acceptable Quality Level) に基づく取決め
  1.2 委託先製造所のGMP 監査による確認
  1.3 自社検出異物の相互確認
  1.4 委託先目視検査員の検知レベル確認( 立会検査)

第17 章 外観検査に関するQ&A 集
 

 

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