医薬品工場に求められているHSE要件と事例【第77回】

国際化に対応する医薬品会社に必要なHSEとは?
「社内小型電気器具取扱い管理規定の必要性」


1.製薬企業のあるべき姿

サプライチェーンの信頼性確保が必要な時代に、国内の製薬工場内は勿論のこと、本社や間接業務のオフイスや試験室で使用する、全ての小型電気器具の取扱いについて触れてゆきたいと思います。なぜなら、多くの企業でコンセント以降の小型電気器具(ガスクロなど試験機器類、エアークリーナー、コピー機、換気扇、扇風機、ドライヤー、小型電気暖房器、ハンディファン、等)を社内で使用しているにもかかわらず、その器具の保守点検や使用不適合品の排除などの管理が出来ていない事が多く、漏電火災や感電リスクを高くしていることが企業内での大きな問題となっており、企業の法律対応としての安全管理を行わなければなりません。日本の電気関係法令は電気事業法に従い、電気技術基準、電気主任技術者制度、電気工事士法、そして電気用品安全法(PSE)等が定められています。

PSEとは(Product Safety Electrical Appliance & Materialsの略):日本の電気用品安全法に基づき、電気製品が国の技術基準を満たして安全性が確認された事を示す「PSEマーク」

図1.小型電気器具製造安全試験合格PSEマーク

さて、電気事業法の目的は電気事業の運営を適正かつ、合理的にする事で電気使用者の利益を保護し、電気事業の健全な発達を図るとともに、電気工作物の工事・維持・運用を規制して、公共の安全と完了の保全を確保する事。とありますが、電気用品安全法と相まって、公共の安全を確保する事となっています。この法律の理解が十分でないことから、漏電による火災や感電など災害との関連が良く理解されていない事が問題となっています。

この電気事業法に求められている電気設備の年次点検や月次点検では、高圧電気設備から工場内や試験室内、そして事務所内のコンセントまでを試験して管理する仕組みとなっています。コンセントから先は対象外となっています。さて、その先は別の法律である電気用品安全法(PSE)により、電気製品の市場へ販売する段階で、製品の安全確保を図っているのです。  

私達はこれにより、PSEマークのついていない電気器具を会社から排除せねばなりません。そして、PSEマークのついた電気器具について、漏電電流値や絶縁抵抗値を測定して漏電火災リスクや感電リスクを低減してゆかねばなりません。絶縁抵抗は100V機器で0.1メグオーム以下の場合は使用中止して修理を行い、絶縁抵抗値の回復を図る運用が必要になります。これは自主点検として年一回以上行い、火災や感電リスクの低減を図るべく、メンテナンスシステムを構築し、会社の規定としてAuthorizeし、責任者も明確に記載した規定として運用せねばなりません。

 

 

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます