【第9回】CSVからCSAへ データインテグリティも踏まえたFDAの新ガイダンス動向

(本記事は、2023年1月の時点で、既に本サイトに掲載済みの第7回と共に執筆・提出されたが、取り扱いについての筆者と編集部担当者とのちょっとした誤解により、これまで掲載されていなかったものである。内容については、今なお価値があると思われるため、改めて掲載する運びとなった。)

2025年9月23日付 のCSAガイダンス最終化版の発行
2022年9月13日付で公開されたドラフトに対して、同年11月14日までの2ヶ月間にコメントが募集された後、全く動きのなかったCSAガイダンスに対して、約3年を経た2025年9月23日に突然に何の前触れもなくその最終化版がFDA CDRHから公開された(https://www.fda.gov/media/188844/download)。

恥ずかしながら正直に白状すると、本連載の前回の第8回を2025/09/12に再開させたのはこの公開を見越していたのではなく、中途半端に終わっていた連載を終了させるためであった。しかも、第8回と同時に2025年8月に脱稿した、最終回となるはずであった第9回用の原稿中で筆者は、以下のように記していた。
『通常ならば業界または個人から寄せられたコメントを考慮しながら、1〜1.5年くらい後に最終化されたガイダンスが発表されるはずであるが、その後の動きはあまり聞こえてこなかった。CDRHが開発中ガイダンスの完了目標を公開する”CDRH Proposed Guidance Development”の2023会計年度(2022年10月-2023年9月)、2024会計年度(2023年10月-2024年9月)の記載の中で、優先的に取り扱われるものを示すA-listにCSAガイダンスは含まれず、最終化が難航していることが窺われた。そして、ビジネス分野での国際的なSNSであるLinkedInでFDA内での推進の中心的人物であったFrancisco Vicenty氏が2024年5月にFDAを退職したことを知るに及んで「当該ガイダンス最終化の日程は全く見通せない」という考えを筆者は持つに至った。その認識は今も変わっていない。(しかしながら、2025年10月中に発表されるであろう2026会計年度(2025年10月-2026年9月)のA-listに含まれたならば、変わることになる)』

その矢先に前述の最終化版の発行があり、急遽、筆者はこの第9回の原稿を書き直した次第である。今回より数回にわたって、最終化版の内容のドラフト版との対比を中心にした解説と、その後の業界内の動きを中心にして本連載を継続する。最終化版とドラフト版を対比し、両方の対訳をMS-Wordの表形式にまとめて一つのMS-Wordファイルとしたものを、当GMP Platformからダウンロード可能 にしているので、ご興味と時間のある方は、どうぞご覧いただきたい。

最終化版ではドラフト版と比較して、どこがそのままで、どこが変わったか
全く筆者の個人的見解であるとお断わりした上で、筆者は以下のように要約する。

 

 

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