ラボにおけるERESとCSV【第135回】
FDA 483におけるデータインテグリティ指摘(105)
7.483における指摘(国内)
前回より引き続き、国内企業に対するFDA 483に記載されたデータインテグリティ観察所見(Observation)の概要を紹介する。
■ KKKKK社 2024/1/26
施設:原薬工場
査察官:Teresa I Navas
■ Observation 4-C
分析機器制御管理システムの監査証跡レビューに使用しているデータインテグリティ管理SOPは一般的であり詳細手順が記載されていない。そのため、監査証跡の十分なレビューを完全に再現することができない。
★解説
監査証跡の機能、表示形式、検索機能はシステムごとに異なる。したがってデータレビュー手順書はデータレビューを行うためのシステム操作手順書として「システムごと」に作成する必要がある。たとえば、どの画面においてどのように監査証跡を検索し、どのように合否判定するかを「システムごと」のシステム操作手順書に記載し、だれでも一貫性のあるデータレビューができるようにしておかねばならない。
たとえば、各システム共通のデータレビュー規定として以下のようなデータレビューポイントをデータレビュー規定等に規定しておくだけでは不十分である。このような包括的なデータレビュー規定「だけ」では指摘を受けてしまう。
✓ 権限なくデータやパラメータが変更・削除されていないか
✓ 使用したパラメータは正しいか
✓ 不都合な事象を隠蔽していないか
✓ 正当な理由なく繰り返し測定していないか
(繰り返し測定の妥当性を記録により確認)
(繰り返し測定の妥当性を記録により確認)
✓ 試し打ち(テストインジェクション)は妥当か
✓ 正当な理由なく手動解析/再解析をしていないか
✓ 手動解析/再解析の開始条件は規定を満たしているか
✓ 手動解析/再解析の内容は妥当か
✓ シングル・インジェクションは妥当か など
「システムごと」に、どの画面においてどのように監査証跡を検索し、どのように合否判定するかをシステム操作手順書として規定しておく必要がある。さもないと、だれでも首尾一貫したデータレビューを実施できない。
上記のデータレビュー観点だけを記載した包括的な規定だけでは不十分であり、査察指摘を受けることがある。システムごとに監査証跡レビューのシステム操作手順書が必要である。
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