【速報】EMA/原薬のGMP査察に日本がコラボ

2016/11/26 ニューストピックス

※追記更新(2016.11.28)
※追記更新(2016.11.30)

11/25付でEMAから「Active pharmaceutical ingredients: Japan joins international collaboration on GMP inspections」と題してPress Releaseが発出されています。
詳細は、下記URLのPress Releaseをご参照ください。
http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2016/11/news_detail_002650.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1
 
本Press Releaseは、下記の第7回世界薬局方会議での協議に基づくものと思われます。
経緯は、下記のGMP Platformトピックスをご参照ください。
・10/6付トピック「EDQM欧州と日本の両規制当局間で情報共有化と局方のコラボを強化
・9/23付トピック「【速報】 厚生労働省/第7回世界薬局方会議のPress Release
 
今回の話は原薬限定ですが、GMP査察のコラボが進めば、先々は「MRAの適用が原薬にも拡大」が期待されます。
現在、EUとの医薬品MRAの適用対象については、「化学的医薬品(chemical pharmaceuticals)であること(ただし、原薬、無菌製剤及び治験薬を除く。」とされています。
EUとの医薬品MRAについては、下記のGMP Platformトピックをご参照ください。

・4/25付(4/26付追記更新)トピック「厚生労働省/医薬品GMPに関する日EU相互承認(MRA)の対象国が拡大しました
 
ただ、EUと米国のような査察のハーモナイズの協議までには至っていないように思われます。
こちらの情報については、下記のGMP Platformトピックをご参照ください。

・10/27付(10/28、11/10、11/16付追記更新)トピック「EU-米国FDAGMP査察のハーモナイズはあるか2
 
ちなみに、査察のコラボとは別に、日本からEUへの原薬輸出については、2012年12月6日付で「Written Confirmation不要国」と認定されています。
ECでの本規制に関しては、下記URLの「Quality of medicines and Good Manufacturing Practices (GMP)」ウェブサイトをご参照ください。
http://ec.europa.eu/health/human-use/quality/index_en.htm

【11/28付追記更新】
本件に関して、11/25付でPMDA品質管理部が「PMDA は医薬品原薬製造業者に対する国際的なGMP調査合理化プログラムに参加します」と題してPress Releaseを発出しています。
時差を考慮すれば、PMDAからのPress Releaseが先であったかもしれませんが、筆者の情報収集が遅くなってしまったようです(PMDAウェブサイト掲載のタイミングは計りかねます)。
 
本Press Releaseによると、2012年2月20日付の「Programme to rationalise international GMP inspections of active pharmaceutical ingredients/active substances manufacturers」に基づいているようで、参加団体が、「EMA、EDQM、米国FDA、オーストラリア、カナダ、WHO」ということです。上記の話とも連動しているものと推測します。
 
PMDAからの本Press Release内容については、下記URL及びPress Release内のリンク先をご参照ください。
http://www.pmda.go.jp/about-pmda/news-release/0017.pdf

【11/30付追記更新】
本件に関して、11/28付のin-Pharma Technologist.com.が「Japan to share API plant inspection data with international regulators」と題して記事に取り上げています。
興味のある方は、下記URLの記事をご閲覧ください。
http://www.in-pharmatechnologist.com/Regulatory-Safety/Japan-to-share-API-plant-inspection-data-with-international-regulators



 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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