中国ヘルスケアニュース【2026年8月】

【ニュース1/3】

◆ 第12回中国国家医薬品集中購買、外資先発品10品目も落札

7月31日に上海で開札された第12回中国国家医薬品集中購買は、中国の医薬品市場において「最安値至上主義」から「多元的な保障」への転換を示す重要な転換点となりました。

I.    集中購買の落札結果まとめ

今回の集中購買は、対象品目の市場規模が調達前で500億元(約1兆円)を超え、過去最大規模となりました。感染症、抗がん剤、血栓症、糖尿病、高血圧などの常用薬を中心に、対象となった65品目すべてが調達に成功しました。全国4.5万の医療機関が需要量を申告し、495社の859製品が入札に参加し、最終的に327社の521製品が落札資格を獲得しました。1品目あたりの平均競争企業数は15社に上り、最大で49社が競合する品目もありました。

II.    先発品10品目落札とその理由

これまでの集中購買では先発品が不利な状況にありましたが、今回は輸入・中国現地製造合わせて10品目の先発品(ノバルティス、バイエル、エーザイ、緑十字等の製品)が落札し、大きな躍進を見せました。過去の推移を見ると、第10次では「0品目」、第11次では「2品目」でしたが、今回「10品目」へと急増しています。
新しい入札ルールが導入され、先発品が極端な価格競争に巻き込まれずに市場に留まるための制度設計が行われたことが最大の要因です。制度の改善に伴い、多国籍企業を含む先発品メーカー側も中国の公立病院市場を維持するために、価格引き下げを含めた柔軟な対応を取るようになったという「双方の歩み寄り」が影響しています。
集中購買における先発品の購買規則の変更点は以下の通りです。

■ 初回の入札で落選した先発品であっても、規定の基準値(アンカー価格の3倍以下かつ最高有効申告価格未満)まで自発的に価格を引き下げた場合、落札資格を得ることができます。この仕組みにより、保証された調達数量は割り当てられず、落札枠も消費しませんが、公立病院での採用資格(市場アクセス)を維持することが可能になりました。

■ 「臨床の安定化」を図るため、医療機関が単に成分単位ではなく、メーカー(ブランド)を指定して必要量を申告する手法を継続しました。これにより、現場の医師や患者が求める特定の先発品に対する臨床ニーズが尊重される仕組みになっています。

■ 過度な価格競争を防ぐため、2段階の防衛措置が設けられました。平均値から大きく外れた(標準偏差の1倍以上または2倍以上)極端な低価格を提示した企業に対しては、価格差を計算する基準から外したり、落札資格を与えても調達数量を割り当てない等の措置を適用し、全体の価格体系が崩れるのを防いでいます。

原文ソース:
https://www.nhsa.gov.cn/art/2026/7/31/art_14_21646.html

 

 

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