エッセイ:エイジング話【2026年6月】

第二の矢

 第一の矢は自分ではコントーロールできないが、第二の矢は自分でもコントロールできる。心理学者でありセラピストでもある、おおのたかゆきさんが自身のサイトで言われます。また、伝統あるこの考えは現在の心理学からも的を得ていて悩み、生きづらさは、第二の矢によってもたらされていることがほとんどです。と言われます。
 人は、自らの裁断で決めるに悩むのでしょう。製薬用水は自ら決めることは少なく、この意味合いから悩むことは少ないかと言うと、そうでもないと思います。
 以前、製薬会社の若い人へ精製水システム案を幾つか提示したとき上司の方から、1つを提案して欲しいと言われました。
 ああでもない、こうでもない、と悩んだ上で自ら決めて欲しかったのですが、そんなことよりも1つに決めるほうを求められました。


公式サイトのバックナンバー 2024年8月1日より引用~

この伝統的な考えの原典は、お釈迦さまが弟子に答えた問答集にあり、「悟りを開いた者とそうでない者の違い?」という問いに対し、「第一の矢は受けるが、第二の矢は受けない」とお釈迦さまが答えたという逸話にあります。どうすることもできないことは、悩みとはならないが、自分で決めると思うことは、悩みの種になるという単純極まりない説法です。
 さて現代へ目を向けると、ここで触れる先人は第一の矢として、まずby made in USA  ROを、次にby made in Japan UFへchangeしPyrogen free waterを確保するも、第二の矢として蒸留器へ通水し注射用水と認識しました。
 これは丁度私が注射用水の仕事を始めた頃であり、なぜ、こんな二段構え法を取るのか?素朴な疑問を持ちました。あれから半世紀が経ちましたが、この疑問を納得した訳ではなく、わだかまりを持ったままです。
 振り返ると、国内の製薬会社は、Pyrogen free waterとしてプラスチック膜が早い段階で採用されました。しかしながら、これは洗浄用途注射用水とされ、仕込み用途注射用水としては、蒸留水を使う申し送りがありました。
 一方で、蒸留水よりも低い不純物濃度を求める水を総称し、超純水(ちょうじゅんすい)と呼びますが、この分野では、最終段階でステンレスを使うことは滅多に在りません。

 

 

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