EDQM/超ろ過法水が注射用水として使用可能に

3/17付で欧州局方委員会から「Ph. Eur. Commission adopts revised monograph on Water for Injection」と題したPress Releaseが出ています。
要は「逆浸透膜や限外ろ過膜を用いた“超ろ過法による水”を注射用水(WFI)の1つとして各条を追加する」というものです。

《注》逆浸透膜(RO膜:Reverse Osmosis Membrane)、限外ろ過膜(UF膜:Ultrafiltration Membrane)

今まで日本薬局方(JP)や米国USPではWFIとして蒸留水に加えて“超ろ過法”による水も使用できましたが、EPにおいては蒸留水に限定されてきました。
そのためEU圏内及びEU向けに注射剤を製造していた会社は蒸留水製造装置を設置せざるを得ない状況にありました。
局方調和という観点からも長く議論がなされてきた経緯があります。
今般、“超ろ過法”による高純度精製水もWFIとして使用可能となることより、グローバル製造の敷居が低くなると言えます。

本Press Releaseについては下記ウェブサイトをご参照ください。
https://www.edqm.eu/en/news/ph-eur-commission-adopts-revised-monograph-water-injections


また本Press Releaseに関連して下記のようにニュース記事が掲載されています。
合せてお読み頂ければ、経緯も含めて状況が分かるかと思います。

● 3/31付ECA/GMP News記事「EDQM adopts revised monograph for WFI allowing non-destillation techniques
http://www.gmp-compliance.org/enews_05274_EDQM-adopts-revised-monograph-for-WFI-allowing-non-destillation-techniques.html


● 3/31付in-Pharma Technologist.com「Revised water for injection monograph allows use of cheaper and greener alternatives to distillation
http://www.in-pharmatechnologist.com/Product-Categories/Regulations/Revised-water-for-injection-monograph-allows-use-of-cheaper-and-greener-alternatives-to-distillation/

なお、EPにおける適用は「2017年4月から」となっています。

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