今の時代に求められるGMP監査 ~製造所と通じ合うために~【第5回:最終回】
真のWin-Winを目指して ― 「慮る(おもんぱかる)」監査と品質文化の醸成
全5回にわたり、これからの時代に求められるGMP監査の在り方について解説してきました。
最終回となる今回は、監査という「点」のイベントを、いかにして継続的な「線」や「円(PDCA)」へと昇華させ、製造販売業者と製造業者の間に真のWin-Winの関係を築いていくのかを考えていきたいと思います。
1.監査機能の限界と経営陣のコミットメント
過去に発生した不正事案の調査報告書には、非常に耳の痛い現実が記されています。
製造所の問題を見抜けなかった背景として、「品質保証部(QA)の担当者のスキルや研修が不十分であったこと」や、「製造所の人的不足等に言及することは一種のタブーであるという意識が存在したこと」などが指摘されています。
監査員個人の努力だけでは、実効性のある監査は成り立ちません。
「強化された品質保証体制が永続するためには、品質保証部を担う人材を計画的に育成することが肝要」であり、それは一朝一夕に実現できるものではありません。
経営陣(責任役員)が品質保証の重要性を念頭に置き、監査体制・年間計画(Plan)の策定から、マネジメントレビュー(Check)を経た適切なリソース・予算の再配分(Action)に至るまで、監査システム自体のPDCAサイクルに強くコミットメントすることが不可欠です。
2.「点」の監査から「線・円」のコミュニケーションへ
監査は、数年に一度の「単発(点)」のイベントで終わらせてはいけません。
監査を重要な「結節点」と捉え、日常的なコミュニケーションという「線」で繋ぎ、継続的な改善の「円(PDCA)」にしていく必要があります。
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