「錠剤の製造法とは」[第4回](最終回)
はじめに
「錠剤の製造法とは」[第3回]では、乾燥工程、整粒工程および打錠前混合工程に関して解説した。
滑沢剤の効果については、杉森1)による興味ある実験報告がある。最初に滑沢剤のみで打錠し、その後に滑沢剤を含まない乳糖顆粒を打錠して錠剤の臼からの抜き出し圧の変化を測定した。代表的な滑沢剤ステアリン酸マグネシウムの場合は、乳糖顆粒を打錠しても抜き出し圧は低いままであった。このことからステアリン酸マグネシウムの滑沢効果が持続していることが明らかとなった。すなわち、最初の打錠で臼壁面に付着したステアリン酸マグネシウムは、その後に滑沢剤を含まない乳糖顆粒を打錠しても臼壁面に付着し続けていることを示唆している。金属表面への付着力が強いことが、ステアリン酸マグネシウムが優れた滑沢性を示す理由の一つであると考えられる。
最終回[第4回]は、打錠工程およびコーティング工程について解説する。
1.打錠工程
打錠は固形製剤の製造の要となる単位操作の一つであり、打錠用粉粒体をロータリー型打錠機などを用いて圧縮成形し、錠剤を製する工程である(ロータリー打錠機の概要図を図12)に示す)。評価項目としては、質量偏差、含量均一性、硬度、崩壊、溶出、含量などである。打錠工程では、早くからリアルタイム計測が導入されてきた。圧力制御装置(ACM)によって、錠剤個々の打錠圧力をリアルタイムに計測し、自動調節を行うと共に、自動重量制御装置(WAC)によって個々の質量を監視して質量が過不足の錠剤は系外に排除される仕組みなどが講じられている。最近では、錠剤の硬度、厚み、径などを同時に自動測定するTM5-1(菊水製作所)なども市販されていて、錠剤の物理的品質保証のレベル向上に寄与している。また、打錠機の無人運転が盛んになるに伴って、スティッキングの発生に対する監視は有人打錠時に比べて必要性が高まり、上杵面と下杵面をCCDカメラで撮影してリアルタイムに計測するスティッキング自動検査システムによって、この問題を軽減している3)。
打錠は固形製剤の製造の要となる単位操作の一つであり、打錠用粉粒体をロータリー型打錠機などを用いて圧縮成形し、錠剤を製する工程である(ロータリー打錠機の概要図を図12)に示す)。評価項目としては、質量偏差、含量均一性、硬度、崩壊、溶出、含量などである。打錠工程では、早くからリアルタイム計測が導入されてきた。圧力制御装置(ACM)によって、錠剤個々の打錠圧力をリアルタイムに計測し、自動調節を行うと共に、自動重量制御装置(WAC)によって個々の質量を監視して質量が過不足の錠剤は系外に排除される仕組みなどが講じられている。最近では、錠剤の硬度、厚み、径などを同時に自動測定するTM5-1(菊水製作所)なども市販されていて、錠剤の物理的品質保証のレベル向上に寄与している。また、打錠機の無人運転が盛んになるに伴って、スティッキングの発生に対する監視は有人打錠時に比べて必要性が高まり、上杵面と下杵面をCCDカメラで撮影してリアルタイムに計測するスティッキング自動検査システムによって、この問題を軽減している3)。
(図1)ロータリー打錠機の概要図

本図は、GMPハード研究会編「内服固形製剤工場のGMPハード対応に関するガイドブック」じほう(2005) 第3章 製造設備の汚染防止対策 4.対象設備・機器 4-6 打錠設備 1)打錠機の 図3-17 打錠機作動原理図(30P)を転載した。
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