ゼロベースからの化粧品の品質管理【第68回】
―原料メーカー監査の進め方―
各会社では新しい部署での仕事をされる方をはじめ、GMP教育も新年度のプログラムに従って実施されていると思います。私事になりますが、5月末でサラリーマン生活も一旦終了となり、振り返ってみると全力疾走だったなと感じています。その一方で、最近は、情報ソースが多岐に渡り、表面的に情報を得て頭の良い方が増え、あまり汗を流して調べたりすることを行わなかったり、また色々な事象の背景や根底にある事項を知らなかったり、見過ごしてしまったりしていても業務が進んでしまうように感じています。
そこで、今回は外部委託先に対する原料・資材メーカーでの監査で気になっている点についてお話したいと思います。
原料メーカーの監査では、市場に提供する化粧品の品質保証に向けて品質リスクの視点から監査を行うべきですが、ISO22716の要求事項を監査にそのまま持ち込んでいたり、インターネットで提供されたチェックリストに従って監査をされていたりする方がおられます。また、皆さんの中には、今回お話する内容が今までの社内の進め方と違い、違和感をある方がおられるかと思いますが、先ずは一つのアプローチの仕方であると考えて頂きたいと思います。
さて、以前EUでは化粧品原料の製造所のGMPとしてEFfCIの要求事項があること、また、化粧品の品質管理においてもISO9001との統合した品質保証体制の構築に向けてはEFfCIの要求事項による対応も有効な手段であることを紹介させて頂いています。
その背景としては、化粧品産業において品質保証の概念は、大きな転換期を迎えていることがあります。品質保証の対象はサプライチェーン全体へと拡大しており、特に、化粧品原料を取り巻く環境は、急速に変化しています。天然由来・オーガニック成分の需要拡大に伴い、産地・収穫条件・精製工程のばらつきが製品品質に直結するケースが増加しています。そのため、各国規制の要求が厳格化し、原料の品質文書整備にも高いレベルが求められるようになっている状況です。
コメント
/
/
/
コメント