効率的・効果的なGMP監査を目指して【第1回】
効率的・効果的なGMP監査を目指して
GMP監査は、製造販売業者としての法的な要件であり、また、製造販売品目の品質保証を担う重要な業務となっており、特に、ここ最近の品質問題事案等を受けてGMP監査の重要性が再認識されている。一方、GMP監査が製造所のGMP管理体制等の向上にあまり寄与できず、反対に製造所に過剰な負担を招き、結果として、製造所での効率的なGMP体制の構築や効率的な運用に繋がっていないケースが散見されている。
そのため、GMP監査を効率的に行い、製造所のGMP体制や運用状況を効果的に改善できるようにするためのGMP監査のあり方・進め方等について、厚労科研究班の成果物であるGMP監査マニュアルの概要・活用方法について説明した後、筆者のGMP監査経験等に基づいた私見を述べる。更に、GMP監査を効率的・効果的なものにするためには、製造販売業者が実施するGMP監査体制の整備のみでは不十分であり、製造所のGMP監査の受入体制の整備も必要であるため、GMP監査を受けるにあたっての要点・注意点についても私見を述べる。
尚、本連載記事は、全6回の予定であり、以下に各回のテーマを記載する。
第1回(5月):GMP監査とは
第2回(6月):GMP監査マニュアルとは
第3回(7月):GMP監査マニュアルの活用
第4回(8月):GMP監査の課題
第5回(9月):GMP監査での指摘
第6回(10月):GMP監査を受けるにあたって
第1回 GMP監査とは
GMP監査は、GQP省令第10条で規定されている製造販売業者としての重要な責務の1つであり、製造販売業者は、製造販売品目の品質を保証するために製造業者等(以降、製造所と記載し、製造を委託しているとの前提で記載)のGMP省令及びGQP取決め等に対する遵守状況等を定期的に確認することが求められている。しかし、自社製造販売品目の品質を保証するためには、先ずは、適切な製造所を選ぶための選定調査(GQP省令の範疇外)が最も重要であると考える。例えば、GMP監査(以下、監査)の結果から対象製造所のGMPレベルが非常に低いと監査員が判断したが、経営陣等から製造コストが低いので指導してやってくれのような対応を求められる場合があるが、その様な製造所に製造等を委託した場合、多発する逸脱や品質情報・品質不良等の処理で反ってトータルコストが増大し、製造販売業者としての信頼性が低下する可能性が高くなるため、監査員としての判断を曲げることは避けるべきである。
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