医薬品開発における非臨床試験から一言【第73回】
ビジネスとしての創薬研究
創薬研究はビジネスとしてどのように捉えるのかをまとめます。製薬産業は継続的な利益を得て発展しており、医療の中で存在感を大きくしているサービス業ではないでしょうか。医療とは病気の治癒のみを求めるのではなく、患者さんは生命ある限り生き生きと豊かな生活を送るたことを求めます。創薬研究者は患者さんの多種多様な希望を理解し、未来の医療ビジネスに繋げたいと思います。
医薬品の開発は、三極(米国、EU、日本)と呼ばれる地域を中心に製薬産業として発展しました。そして三極の規制当局と産業界代表が協力し、ICH(医薬品規制調和国際会議)の協議を通じて、グローバルで通用する医薬品の共通の評価基盤を形成し、安全で有効な新薬がたゆまなく創り出されてきました。
創薬をキーワードにICHを考えると、「有効性」、「安全性」、「治験」における指標は「規制要件」であり、グローバルな創薬を効率的に進めるためにICHが活動しています。医薬品は研究開発から製造、流通、販売までの領域が幅広く、また世界中の医療に用いられます。そのため、創薬研究者はICHに参加し、国際社会の一員となり、海外と連携して世界中の医療の期待に応えます。ローカルな医薬品ではビジネスも小規模になってしまいます。医薬品は世界中のヒトに役立つ医薬品になって初めて一人前なったといえます。
医薬品は、まず十分な根拠を元に有効性を示す化合物が発見され、ヒトに投与可能な製剤となり、毒性/薬物動態/臨床研究から安全性を確認し、非臨床/臨床研究で有効性を評価して、新薬としての価値がグローバルで受け入れられるデータで示されます。さらには、価値に見合った価格により世界の市場に供給され、その利益が明日の創薬に繋がっています。
『医薬品開発のゴール』は新しい市場創造であり、革新的で有用性の高い医薬品を継続的に開発することが求められ、グローバル展開により医薬品を世界中の患者さんに提供し続けます。また高薬価獲得も創薬の大きな目標と言えます。新薬は価値に見合って適正に評価されることを目指し、利益も創薬のモチベーションとなります。
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