GMPに関わる方言の話

2015/12/24 品質システム

高橋 治

"あるオフィスでの会話。

 東田 「きのう預けた書類、出してくれる?」

 

 西野 「もう処分しましたけど」

 

 東田 「え~ 保管してって言ったでしょう!」

 

 西野 「せやから、ホカした言うてますやん!!」


方言による勘違いの笑い話ですが、GMPの世界でも、企業によって用語が異なることがあり、ときとして会話の混乱を招くようです。この記事ではGMPに関わる「方言」をご紹介しますので、筆者の個人的感覚を含むことをご容赦のうえ、どうぞ気楽にお読みください。
 
<組織の責任者>
平成16年にGMP省令が全面改正されたとき、「製造管理責任者」「品質管理責任者」という名称が廃止され、より一般的に、業務の種類等に応じた「責任者」を置くこととされました。しかし、旧省令で定められていた責任者の名称を現在も用いている製造所は数多くあり、一部では「製管責」「品管責」という略称も使われています。自社内では便利な通称でしょうが、旧省令の責任者名称を使っていない企業で育った方々が「せいかんせき」と聞いても、職位の略称だとわからず、話が噛み合わないかもしれません。他社とのコミュニケーションでは避けたほうが良さそうです。
 
製造販売業における「品質保証責任者」と「安全管理責任者」について、「品責」「安責」以外の通称を私は聞いたことがありませんが、「総括製造販売責任者」については、「総括」と略す場合と「総責」と略す場合は拮抗しているようです。"

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執筆者について

高橋 治

経歴

株式会社シーエムプラス GMP Platform シニアコンサルタント

1987年日本鉱業(現 ENEOS)入社、治験薬GMP体制の立ち上げ、化学合成原薬の製法開発等に従事。2002年以降、住友製薬(現住友ファーマ)、持田製薬、ノバルティスファーマで品質保証部門に勤務、品質監査を含むGQP業務を担当。2013年9月にシーエムプラス入社、2014年4月に欧州化学工業連盟原薬委員会の監査員認定を取得、現在に至る。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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