【第30回】デジタルヘルスで切り拓く未来
「ポスト万博・活動をどう広げるか」
●要旨
関西・大阪万国博覧会(万博)が閉幕してからのことも大事です。多数のビジョンを示しアクションが行われた万博は、CDMOのDの部分、開発とは何かを問いかける機会でした。海外からの来場者が、日本で見出したことを世界に広げていく今こそ、とても大切な時期です。万博はフューチャーデザインの宝庫であり、そのデザインの手法も見ることができました。この経験を次に活かしていきましょう。
●はじめに ビジョンとアクションが繋がるか
万博が終わり、すでに会場では解体が始まり、もうあのシンボリックなリングに灯が点ることはなくなりました。移転先に関するニュースも増え、設備等をどう残すのかに関心が移っているようです。2027年に横浜で開催される国際園芸博覧会にも引き継がれていくものもありそうですが、私たちは何を感じ取って次の行動に移っていくのでしょうか。
万博は未来に向ける要素が非常に強いもので、研究開発へのインパクトという意味ではとても良い機会であったと思います。例えば国によるムーンショット型研究開発制度について触れる機会がありました。そこでは研究者と来場者の交流などがあり、ビジョンとアクションに対する反応を見ることができました。大切なのは、ビジョンとアクションがつながっていることです。
1 CDMOを推進する中で
経済産業省による政策の中に再生医療分野におけるCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)の整備促進があります。これによらず、CDMOというスタイルは医薬品においても医療機器においても注目されています。医療機器の業界では、OEM(Original Equipment Manufacturing)と産業振興政策がトピックになることが多かったのですが、単に委託生産だけでなくデザインにも目を向ける必要があることから、ODM(Original Design Manufacturing)への関心が高まっています。デジタルヘルスはコードだけで動作することはできませんから、ガジェット部分やシステムインフラにも目を向ける必要があります。なお、海外の展示会では、ODMよりもCDMOの言葉が採用されていることが多いので、本稿ではCDMOと記載します。
万博では様々なガジェットを目の当たりにしました。「いのちの未来」や「カナダパビリオン・再生」「オランダパビリオン・コモングラウンド」などのパビリオンでは一人一人にガジェットを貸し出していました。ガジェットが場所によって反応することで体験を深めていきました。こうしたガジェットはどこで作られていますか。また、そのデザインはどうでしょうか。伝えたいビジョンに合わせてアクションするための仕組みはどうだったでしょうか。万博はこうした構造に気がつく良い機会でした。
CDMOによって医療関連産業が支えられる時代においてデザインの仕組みはとても大切です。さて、Dの部分にしっかり取り組むことができますか。Dの部分には、ビジョンが欠かせません。そのビジョンをどう描いていきますか。
2 各国が世界へ伝える機会
万博では海外からの有識者や記者も多く訪れました。もちろん、日本から海外に向けて発信されるメディアもありましたが、海外の人が万博会場でどう感じたのかとても興味深いものです。特に日本のヘルスケアシステムとそれを支えるテクノロジーについては大変関心が高かったようです。海外の人々が発信する情報を見ることはとても楽しみでした。
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